山写真からこの夏の行き先を決める!北アルプス 私のベストルート
山写真からこの夏の行き先を決める!北アルプス 私のベストルート
登山専門誌を眺めたり、Webメディアやだれかのブログを読んだとき、「ここに行ってみたい」と心を奪われるすばらしい山写真にであったことはないだろうか。 そんな写真とともに、フォトグラファーやライターがテント泊でたどった北アルプスの垂涎ルートをご紹介! 編集◉PEAKS編集部 文◉福瀧智子、村石太郎(ルート2)、麻生弘毅(ルート3)。
【ルート1】一度はみてみたい静寂の池ノ平で望む裏剱の雄姿
室堂ターミナル→雷鳥平→剱御前小舎→剱澤小屋→真砂沢ロッジ(泊)→二股→仙人峠→池ノ平小屋→池ノ平山→池ノ平小屋(泊)→二股→真砂沢ロッジ(泊)→内蔵助→平黒部ダム。 立山黒部アルペンルートの最高地点である室堂ターミナルから別山乗越に登って眺める剱岳を「表」とするなら、北東側から望む剱岳は「裏剱」ともいわれる。上の写真は、立山連峰のなかではかなり奥まった場所にあるためなかなか足を延ばす機会がない池ノ平小屋からの裏剱の眺望だ。これまで訪れた北アルプスのなかでもこのエリアはとくに静かで、印象深い。 この山行では、別山乗越から剱御前小舎を経て剱沢を下り、岩を高巻いたり雪渓を歩きながら真砂沢ロッジで一泊。翌日、二股までさらに下り、そこから氷河認定されている三ノ窓雪渓や小窓雪渓のすばらしい景色を眺めながら仙人新道の長い登りを詰めていった。 裏剱エリアでは別天地と称される仙人池もおすすめだが、仙人峠を挟んで西側にある池ノ平もすばらしい。池塘が点在する平の池周辺は広々と心地よく、剱岳をもっとも印象づける八ツ峰の稜線が大迫力で目の前に迫る。 また、剱岳の主稜線上からつづく池ノ平山へは2泊目に利用する池ノ平小屋から往復3時間。余裕があるなら、ぜひピストンを。山の斜面にすばらしいお花畑が広がり、標高を上げるたび裏剱の表情も変わる。アクセスは決して容易ではない山域だが、北アルプス好きなら一度は訪れたいエリアだ。
Recommender
フォトグラファー/加戸昭太郎 小誌『PEAKS』や『ランドネ』のほか、『山と溪谷』『岳人』など登山専門誌を中心に撮影を行なう。被写体は人物や日常の風景、料理など多岐にわたる。大阪府枚方市出身。