「伝統的酒造り」無形文化遺産へ 鹿児島の本格焼酎も!効果に期待 鹿児島県
鹿児島放送
鹿児島の本格焼酎を含む日本の「伝統的酒造り」がユネスコの無形文化遺産に登録される見通しとなりました。 「伝統的酒造り」は杜氏や蔵人たちの伝統的なこうじ菌を使った経験や手作業からなる酒造りの技術を対象としていて、日本酒・泡盛・焼酎などが含まれます。 政府は、酒が儀式や祭礼行事など日本人の生活の様々な場面に不可欠で、文化と密接に関わっているとしてユネスコ無形文化遺産に提案しています。 文化庁は5日、ユネスコの評価機関が「伝統的酒造り」を登録にふさわしいとする事前審査の結果を勧告したと発表しました。12月にパラグアイで開かれるユネスコの政府間委員会で正式に決まる見通しです。 本格焼酎の産地・鹿児島でも登録にともなう「効果」に期待が高まります。 ●県酒造組合濱田雄一郎会長 「本格焼酎が日本の伝統的酒造りに基づいて作られた日本が生んだ蒸留酒だと世界が認めるきっかけになる。『値上げで高くなったけど十分その価値はあるんやな』こういう認知が始まるんじゃないか。あらゆる場面・手段を通じてアピールしていきたい快挙」 塩田知事は「鹿児島の焼酎造りの技術が世界的に評価されることを喜ばしく思う」「伝統的技術が次の世代に継承されることを期待している」などとコメントしています。 無形文化遺産は形の無い伝統や慣習、技術などが対象で、失われないよう条約を結んだ国々の間で国際的な保護が求められます。 日本からはこれまでに歌舞伎や和食など22件、県内では2018年に「悪石島のボゼ」「薩摩硫黄島のメンドン」「甑島のトシドン」を含む「来訪神:仮面・仮装の神々」が登録されています。