ヤクルト・小川泰弘が母校・創価大で復活へ2つの誓い 8度目の開幕投手&2年ぶり規定投球回到達
今季13年目のヤクルト・小川泰弘投手(34)が3日、東京・八王子市の母校、創価大の野球部グラウンドで巨人・門脇誠内野手(23)らOBと、恒例の新年初練習を行った。昨季、上半身のコンディション不良などもあり、自己最少の2勝にとどまった右腕は「年間を通してフルで(先発ローテーションを)回りたい」と意気込み、2025年の目標に自身8度目の開幕投手と、23年以来2年ぶりの規定投球回到達を挙げた。 言葉の節々に復活にかける決意がにじんだ。毎年恒例とする慣れ親しんだ母校のグラウンドから始動した小川が、プロ13年目の抱負を堂々と宣言した。 「年間を通して、フルで回りたい。とにかく、たくましく思い切り戦える準備をしたい」 昨季は、上半身のコンディション不良や体調不良などに苦しみ、ともに自己ワーストの12試合の登板でわずか2勝(5敗)。チームは5位に沈んだ。「辛抱の年だった」とふがいなさを味わったからこそ、今季にかける思いは強い。 再起に向け、2つの目標を定めた。まずは、昨季チームにいなかった規定投球回(143回)の到達だ。先発投手にとって、チームへの貢献度を示す指標の一つで、シーズンを戦い抜くフィジカルの強さが求められる。昨季62回にとどまった悔しさを糧に、オフは四股踏みや肩回りのスタミナを高めるトレーニングに重きを置き、体作りに励む。「近年、規定(投球回)に乗る人も少ない。そこはクリアしたい」と2023年以来、2年ぶりの到達を狙う。 もう一つは、巨人との3月28日の開幕戦(東京ドーム)での大役だ。通算104勝右腕は「やるからにはという気持ちは持っている」とキッパリ。昨季9勝の吉村、8勝の高橋ら若手投手も台頭する中だが、簡単に譲るつもりはない。長年、チームを支えてきたエースとしての矜持(きょうじ)を示し、23年以来2年ぶり8度目の大役をつかみ取る。 この日は同じ創価大OBの巨人・門脇、ロッテ・石川柊、日本ハム・田中と練習。キャッチボールでは、一時封印していた米大リーグの剛腕、ノーラン・ライアンを参考にした左脚を高く上げるフォームで力強いボールを投げ込んだ。不退転の覚悟で臨む燕のライアンが、再び輝きを取り戻す。(樋口航)