東京五輪1年延期でサッカー五輪代表はどうなる?!特例での規約変更なければ年齢制限で8人以上が出場資格失う
今夏に予定されていた東京五輪・パラリンピックが1年程度延期されることが、東京五輪の開幕までちょうど4カ月となった24日に、国際オリンピック委員会(IOC)から発表された。 世界中で感染が拡大している新型コロナウイルスの影響を受けて、IOCのトーマス・バッハ会長は同日夜に安倍晋三首相と緊急の電話会談を実施。大会組織委員会の森喜朗会長、東京都の小池百合子知事らも同席した場で、日本側からの提案が受け入れられる形で基本合意に達した。 バッハ会長は続いてウェブ形式によるIOCの臨時理事会を開催。4週間以内に結論を出すとして、東京五輪・パラリンピックの延期を含めた具体的な検討を開始すると発表してから2日後に、そして安倍首相との会談を終えてから2時間とたたないうちに延期が正式に承認された。 夜のニュース番組は、必然的に東京五輪・パラリンピックの延期一色に染まった。次なる焦点は大会日程や、各競技の予選や代表選考方法に移ってくる。サッカーにおいては2大イベント、ヨーロッパ選手権と南米選手権がすでに来夏へ延期されているが、民放のニュース番組に出演したあるコメンテーターは、それらの大会と五輪が重なる可能性を聞かれ「(五輪の)サッカーには年齢制限があるから、(A代表が出場する大会と日程が重なっても、五輪の出場選手には)基本的には関係ありません」と断言していた。 確かに五輪の男子サッカー競技においては、開催時で23歳以下という年齢制限が設けられている。しかし、1年程度延期され、なおかつルールが変わらなければ、必然的に年齢制限に抵触して出場できなくなる選手も出てくる。そう簡単に「関係ありません」と言うことはできない。 東京五輪の出場資格は、1997年1月1日以降に生まれた選手となっている。チームを率いる森保一監督が「現時点におけるベストメンバー」と東京五輪へ向けて位置づけていた、昨年11月のU-22コロンビア代表戦に招集されたメンバーのなかには、1997年生まれの選手が8人名前を連ねている。 キャプテンのMF中山雄太(PECズヴォレ)をはじめ、守備の要・板倉滉(FCフローニンゲン)、背番号「10」を背負うMF三好康児(ロイヤル・アントワープFC)、韋駄天ぶりが武器のFW前田大然(CSマリティモ)、大型FWの小川航基(ジュビロ磐田)らは森保監督のもとで2017年12月に立ち上げられ、東京五輪を目指してきたチームの中核を担ってきた。 故障などでコロンビア戦に招集されなかったものの、昨年末に韓国で開催されたEAFF E-1サッカー選手権でフル代表デビューしたDF渡辺剛(FC東京)、MF森島司(サンフレッチェ広島)、MF相馬勇紀(名古屋グランパス)、MF遠藤渓太(横浜F・マリノス)も1997年生まれだ。