新型EV「エースマン」は、電動SUVであってもミニらしいのか?デザイナーが語る、ミニであり続ける4つの意識
ミニの新型車「ミニ・エースマン」が、2024年6月6日に日本で販売開始された。実車のデリバリーが始まるのは今秋からだ。バリエーションの多いミニのラインナップで、潜在的購買層に、いかにこの新型車の存在意義を見いだしてもらうか。デザイナーの語るコンセプトが興味深い。 【写真を見る】ミニの新型EV「エースマン」。都市型クロスオーバーSUVでも変わらぬ、ミニ感がデザインから溢れている理由とは?(15枚) 【写真】ミニの新型EV「エースマン」。都市型クロスオーバーSUVでも変わらぬ“ミニ感”がデザインから溢れている理由とは? (15枚) ■ミニファミリーの中でエースマンの役割とは
ミニ・エースマンは、先に登場している新型「ミニ・カントリーマン」と、やはり新型になった「ミニ・クーパー」の中間に位置するサイズの4ドアモデル。全長は4080mmで、ヤリスクロス(4180mm)よりコンパクトだ。 そのぶん、日本の路上には向いていると言えそうだ。電気自動車しか設定がないのは、一部の人にとってはガッカリな要素かもしれないが……。ただ、内外装のデザインをうたうだけあって大胆で、大きな魅力になっている。
エースマンのポジションを確定するために、デザインの担う役割は大きい。そう語っているのは、ミニのデザインを統括してきたオリバー・ハイルマー氏だ。 エースマンのプレス向け試乗会に先駆けて、ハイルマー氏にインタビューする機会があった。2017年からミニのヘッドオブデザインを務めてきた人物で、40代最後の年を迎えているベテランだ。 「プロジェクトが社内で走り出したのは、4~5年前で、まったく新しいミニのファミリーを作るのが目的でした。ブランドとして確立しているミニ・クーパーと、ファミリーカーとしても使える機能性の高いミニ・カントリーマンの間に入るモデルで、クルマにライフスタイル的な要素を求めている人を満足させられるものがいいのではないか、って考えが出てきたんです」
コペンハーゲンでのインタビューは、国立海洋博物館で行われた。そこのカフェでコーヒーを手に、ハイルマー氏は上記のように説明する。 エースマンの特徴は、なめらかなボディ面のつくりにある。キャラクターラインは省略されていて、全体としてはシンプル。「新世代」と表現される、新型ミニ・カントリーマンと新型ミニ・クーパーの系譜につらなるデザインだ。 ヘッドランプの輪郭、グリルやフェンダーの造型、タイヤハウスまわりの黒いモールドなどは新しい。”ホーンチ”(臀部の意)とデザイナーが呼ぶ、リアフェンダーまわりの造型は、リアコンビネーションランプの位置とともに、従来とまったく違うデザインであることがうかがい知れる。
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