「彼はレブロンやウェイドを追い出した」ピアースがヒート球団社長のライリーを批判「今度はバトラーを追い出そうとしている」<DUNKSHOOT>
ジミー・バトラーは6度のオールスター出場を誇る、リーグ屈指の2ウェイプレーヤーの1人だ。2019年からプレーしているマイアミ・ヒートでは20年、23年と2度のファイナル進出に導くなど、大黒柱としてチームを牽引してきた。 【動画】脇役からスーパースターに登り詰めた闘将バトラーのベストモーメント! バトラー自身もチームに対する思い入れは強く、23年5月の『ESPN』のインタビューでは「これが俺が着る最後のジャージーになるだろう」と“生涯ヒート宣言”をしていた。 しかし、昨夏にチームとの延長契約がまとまらず、両者の関係は悪化。昨年12月にトレード話が浮上したが、バトラーの代理人であるバーニー・リーがその噂を否定し、球団社長のパット・ライリーも「我々はジミー・バトラーをトレードしない」と声明を発表していた。 そんななか、バトラーは1月2日のインディアナ・ペイサーズ戦後の会見で「俺はバスケットボールを楽しめる自分を取り戻したい。それがどこになろうと、すぐに見つけ出すだろう。俺はコート外ならここ(マイアミ)にいられてハッピーだ。でもある程度の支配力を取り戻したいし、チームの勝利を助けたい。ただ、今の俺にはそれができていない」とマイアミでバスケットを楽しめていないと発言。 記者から「ヒートのメンバーとして楽しみを取り戻すことができるのか?」と聞かれると、「おそらくそれはない」と、チームに“事実上のトレード要求”をした。 その結果、ヒートは球団に不利益となる行為を何度も繰り返したとし、35歳のベテランに7試合の出場停止処分を下した。 これについてバトラーを批判する声が多いなか、NBAレジェンドのポール・ピアースは、その原因は球団社長のライリーにあると『Fox Sports1』の番組『Speak』で主張した。 「パット・ライリーがヒート・カルチャーをもたらした。でも俺が言いたいのは、彼がそれを徐々に破壊しているということ。時代は変わったんだ。ジミー・バトラーは新世代の選手ではないが、ヒート・カルチャーがシャック(シャキール・オニール)、ロンゾ(アロンゾ・モーニング)、(ユドニス)ハズレム、(ドゥエイン)ウェイドがいた頃に始まったことを考えれば、その後の彼がスター選手たちにどう接してきたかが分かる。 彼はシャックを追い出し、レブロン(ジェームズ)を追い出し、さらにはドラフト指名し、初のチャンピオンシップをともに勝ち取ったウェイドまで追い出した」 ピアースは続けて、「そして今度はバトラーを追い出そうとしている。これが意味するのは、ヒート・カルチャーはパット・ライリーとともに生き、そして死ぬということだ。彼は頑固で選手に報酬を払うのを渋り、すべて自分のやり方で進めたがる。それではこれ以上ヒート・カルチャーは続かない」と批判した。 ヘッドコーチとして1度、エグゼクティブとして2度ヒートを優勝に導くなど結果を残してきたライリー。ただ、07年の練習中に殴り合い寸前となったシャックをシーズン中に放出、14年にレブロンに対して給与カットを求め、16年には長年チームを支えてきたウェイドに十分なオファーを提示せず移籍を許したように、スーパースターにも厳しく、特別扱いすることはなかった。 後年にウェイドはライリーに対して「恨みはない」と明言したものの、自分のやり方に固執していると述べていた。 以前は相思相愛だったが、もはや修復不可能なところまで関係が悪化してしまったヒートとバトラー。はたしてこの騒動はどのような結末を迎えるのか。 構成●ダンクシュート編集部
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