読書好きになる秘訣は「読まない」判断をすること。「せっかく買ったんだから、全部読まないともったいない」とプレッシャーをかけないで
◆「せっかく買ったのに」と思わない まずは「楽しく」が最優先。 だからこそ特にはじめのうちは、読み方にこだわる必要はありません。とにかく「楽しく」読める方法を実践することが重要です。 読書をはじめたばかりの子どもに多い思い込みのひとつに「本は読み切らなければならない」というものがあります。 たとえおもしろくなくても、読みはじめた本は1冊読み通さなければならない。そう思い込んでいる子どもが、意外と多いのです。 この思い込みは、子どもに限ったことではありません。 買った本を読みはじめてみたら、あまりおもしろいと思えない。 そんなときにあなたは「せっかく買ったんだから、全部読まないともったいない」と自分にプレッシャーをかけたことはないでしょうか。 その気持ちはよくわかります。 しかしそんなときは、ちょっと考え方を変えてみることをおすすめします。 読書家は「読まない判断」をするのが早く、しかも罪悪感を持つこともありません。 世の中には大量の本があり、読みたい本は次から次に出てきて尽きることがないからです。 そう考えてみると、「読まない」という判断はむしろ、立派な読書家の姿勢といえるのかもしれませんね。
◆読むのをやめていい 「おもしろくない」と感じながら無理やり読み続けることは、「楽しく読めなくなる」につながる危険性があります。 特に、読書好きではない子どもの場合はその傾向が強いため、無理に読むのは避けたほうがいいでしょう。 「つまみ食い読書」は、自分の好みを探るためにまずは5分読んでみて、その先を読みたいかどうかを判断するという選書方法です。 どんな本を手に取ったときでも、この読み方をして「おもしろい」「読みたい」と思ったときにだけ先に進みましょう。 少し読んでみて、合わないと思ったら読むのをやめる。 それでいいのです。 「おもしろくない」と感じながら読み続けるよりもずっと価値があるのは、次なる新たな本を開き、「おもしろい」と感じながら読むことなのですから。 ※本稿は、『東大発!1万人の子どもが変わった ハマるおうち読書』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)の一部を再編集したものです。
笹沼颯太
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