読書好きになる秘訣は「読まない」判断をすること。「せっかく買ったんだから、全部読まないともったいない」とプレッシャーをかけないで
文部科学省が公表した令和2年度「子供の読書活動の推進等に関する調査研究」によると、全国の自治体が子どもの読書活動推進として力を入れていることについて、「子どもが本に触れるきっかけづくり」の回答割合が最も高く、9割を超えていました。SNSが普及し、本を読まない子どもたちが増える中、魅力に気づいてもらう方法とは。子どもが読書にハマるオンライン習い事「ヨンデミー」を提供している笹沼颯太さんが著した『東大発!1万人の子どもが変わった ハマるおうち読書』よりご紹介します。 【書影】1日2時間の動画が、1日2冊の読書になる!『東大発!1万人の子どもが変わった ハマるおうち読書』 * * * * * * * ◆まずは「楽しく」読む 「好み」と「レベル」を把握することによって自分に合った本を読めるようになってきたら、次は「たくさん」読むことを目指しましょう。 習慣的に、そして主体的に本を読めるようになることによって、結果的に「たくさん」の本を読める状態を目指すのです。 しかし、ここで焦りは禁物です。 子どもが「楽しく」読書に向き合えていないのに、無理やり「たくさん」の本を読ませようとしていませんか? 想像してみてください。楽しくもないことをたくさんやらされるのは、つらいものです。そんなことが続けば、せっかく好きになりかけたものでも嫌いになったり苦手になったりする可能性があります。 だからこそ重要なのは、「楽しく・たくさん・幅広く」の順に歩みを進めること。「たくさん」読めるようになるまでは、常に「楽しく」を重視しながら本と向き合いましょう。 ときには、レベルを下げることによって読むときの負荷を減らし、楽しさを感じやすくする必要もあるかもしれません。とにかく重要なのは、ファーストステップの「楽しく」なのです。
◆最優先するべきこと この状況をサッカーに置き換えて考えてみましょう。 子どもがサッカーを習いはじめるとき、まずはボールを蹴る楽しさを体感するのがファーストステップとなります。 そうして十分にその楽しさを知ったうえで、次の段階としてテクニックを身につけていきます。 ボールを蹴る楽しさも実感できていないのにディフェンスの練習をはじめたところで、サッカーを続けていきたい気持ちにはなりにくいからです。 楽しさを感じられると、自然と好きになり、続けていきたいと思うもの。 つまり、「楽しく」読むことさえできていれば、自然と習慣化して読む量は増えていきますし、読む本の幅も広がっていきます。 まずは、楽しさを実感し続けることが最優先なのです。
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