「やっぱり気持ちいいのは“手コギ”だよね」ピュアスポーツカー以外でも3ペダルのMT設定が残る日本車3選
“命を守る”ために残るMT
ホンダの現在のラインアップの中で最高峰のスポーツモデルは「シビック タイプR」です。 ボディこそ現行型のシビックですが、中身はレーシングカー並みのセッティングと専用装備で固められており、トランスミッションはもちろん6速MTとなっています。 ではシビックに乗るためにはタイプRしか選択肢がないかと思えばそうではありません。 タイプRを別にして、シビックには合計5つのグレードが存在しています。そのうちのスポーティグレード「RS」は6速MTを搭載しています。
エンジンは1496ccの直列4気筒DOHCターボターボで、最高出力134kW(182PS)/6000rpm・最大トルク240Nm(24.5kgm)となっています。 そこそこのパワーがあり、日常のドライブもスポーツの楽しさを味わえるのではないでしょうか。 初代から現代までMTの設定を途切れることなく残しているモデルもあります。 それがスズキ「ジムニー」シリーズ。軽自動車版と登録車版の「シエラ」にもMTの設定が残っています。
シエラのエンジンは1460ccの直列4気筒で、最高出力75kW(102PS)/6000rpm・最大トルク130Nm(13.3kgm)/4000rpmのスペック値となっています。 トランスミッションは4速ATと5速MTを用意しています。本格的なクロスカントリーモデルなので駆動方式はもちろんAWD。悪路走破性を高めるために、パートタイム式AWD(二駆と四駆を手動で切り替える)であることに加えて、駆動力を高める副変速機も搭載。こちらも手動で切り替えます。 つまり、シエラは駆動系統を全てドライバーが操作する必要があります。 しかし全てを自分で操作するクロスカントリー車は、スポーツ車とはまた違った運転の楽しさがありそうです。 ※ ※ ※ 現代にMT車を残す意味は、ファンの面と信頼性との2つの面があるでしょう。 前者に分類されるのがLBXとシビックで、後者はジムニーシエラとなります。 シエラにおいては、実際に山の中に入る作業車として使用されることもあり、信頼性は何より大事です。山の中で故障したら生命に関わってしまいます。それを防ぐためにあえてMTを設定しているといえます。 現代でもMTが必要なシーンがあるというのは、なんだか嬉しくなります。
Peacock Blue K.K.