ボーイングの品質プロセス改善傾向、新体制で-アラスカ航空CEO
(ブルームバーグ): アラスカ航空グループのベン・ミニクッチ最高経営責任者(CEO)は米ボーイングについて、品質プロセスが改善し始めていると指摘した。アラスカ航空機の機体の一部が飛行中に吹き飛ぶ事故でボーイングが窮地に陥ってから1年近く経過した。
ミニクッチCEOは9日、ブルームバーグとのインタビューで、「ボーイングについてわれわれは極めて高い品質基準を設定している」とした上で、「必要なレベルに達しているかと問われればノーだが、品質プロセスは改善傾向にあるとわれわれは確認している。多くの変更がなされている」と語った。
同CEOによれば、アラスカ航空の従業員はボーイングの工場に毎日出向き、航空機の組み立て工程を監視している。ワシントン州のボーイング施設はアラスカ航空のシアトル本社から車ですぐのところにあるという。
ミニクッチ氏は最近、ボーイングのケリー・オルトバーグ新CEOと会談した。アラスカ航空はボーイングと毎月会合を持ち、ボーイングの独立監査チームが四半期ごとにまとめる報告書の精査も実施している。
「オルトバーグ氏は問題をよく理解しており、必要な変更を強力に推進するだろう」とミニクッチ氏は述べた。
1月にアラスカ航空が運航するボーイング737MAXのパネルが飛行中に吹き飛んだ事故は広く注目を集めた。一部同型機の一時的な運航停止につながり、ボーイングの製造工程に関心が高まった。事故を受けてミニクッチ氏はボーイングを公然と批判し、「怒り」と「失望」を表明していた。
ミニクッチ氏は今回のインタビューで、作業が予定通り完了しなかった場合に航空機部品の生産段階を次の段階に移す方法や、安全・品質上の問題報告を従業員に促す方法について「大きな改善」があったと評価した。
原題:Alaska Air CEO Says Boeing Quality Is Improving Under New Leader(抜粋)