「ドラフトは自分でコントロールできることではないので」 トヨタ自動車・増居翔太、指名漏れも快投で2年ぶり優勝へ好発進
◇2日 社会人野球日本選手権大会1回戦 トヨタ自動車8―2日本製紙石巻(京セラドーム大阪) トヨタ自動車(愛知)が増居翔太投手(24)の力投で2年ぶり優勝へ好発進した。左腕の増居は日本製紙石巻を相手に6イニングを3安打1失点。「自分のボールを投げ、打者をしっかり見て一人一人と戦っていくことに集中した」。立ち上がりからスキのない投球を見せ、攻撃陣も大量援護した。 ストレートは自己最速タイの148キロを計測。「出力も出ていて変化球もある程度投げ切れていた」。緩急を駆使し、勝負どころでは140キロ台後半の速球でねじ伏せた。失点は8―0と大量リードの5回に許したソロ本塁打のみ。無四球、7奪三振とプロ注目の地力を示す投球だった。 学生時代から滋賀・彦根東高―慶大で全国の舞台に立ち、つねに世代トップレベルを走ってきた。社会人2年目の今年はプロ入り解禁イヤー。7月の都市対抗など各大会で実績を積み上げてきた。だが、10月24日のドラフト会議で指名はなかった。 そこから約1週間後の先発。「ドラフトで選ばれるかどうかは自分でコントロールできることではないので。それよりも11月2日に初戦があることは確定してたので、そこに向けてずっと準備している途中にドラフトがあったという感覚です」。自分の仕事を果たす責任感にブレはなかった。
中日スポーツ