世界が注目するアメリカ大統領選…現地では学校の宿題やお酒のつまみにも!?
先週は、世界が米大統領選に注目しました。読売新聞朝刊の投書欄「気流」には、米国に住むひとからも米大統領選に関する投書が寄せられてきました。記者の心に刺さった投書を紹介する「ササる投書」、今回のテーマは「米大統領選」です。(※投稿者の年齢や職業などは掲載当時。紙面では実名で掲載)
テレビ討論会みてメモを取る課題
米大統領選挙の投票日が迫るにつれ、わが家の娘たちが通う現地の学校では、社会科などの授業で選挙の話題が扱われるようになり、これに関連した宿題も増えた。
日本の中学校にあたるミドルスクールに通う二女には、ブッシュ、ゴア両候補によるテレビ討論会を30分以上見てメモをとる宿題が出され、両候補の言い分を彼女なりに理解しようと耳を傾けていたようだ。また、小学校にあたるエレメンタリースクールに通う三女は、一人の候補について様々な項目を調べるプリントを持ち帰った。その項目は、候補者の生年月日から学歴、経歴、配偶者の名前、家族構成、休日の趣味など多岐にわたり、新聞、雑誌、インターネットを通じて家族と一緒に調べることになっていた。
米国では小学校の低学年でも、その年齢に合わせて選挙の仕組みを説明し、実際の大統領候補者名を使った模擬投票も経験させる。私も4年前の渡米間もないころには、娘たちに大統領候補に関する話を持ち掛けられて驚いたことがあるが、日本では、このように自分の国の政治の仕組みについて実感をもって学ぶ機会は少ないのではないか。
先日、学校で渡されたプリントには「周りの大人と話をしよう。選挙権を持たない子供でも、あなたの意見を伝えることで、大人の意見を変えることができる」という一文があった。小さいころから、きちんと下調べをし自分の意見を持って話し合うことが教えられていることを改めて知らされた。選挙権のない外国人の私も、子供たちの宿題に付き合うべく日ごろから興味を持って新聞を読む毎日だ。(41歳・主婦=米コネティカット州、2000年11月10日掲載)