【プレミアプレーオフ】G大阪ユース、横浜FMユースとのJユース対決を制しプレミア帰還!
高円宮杯U-18サッカーリーグ2024プレミアリーグプレーオフ(参入戦)の決定戦が8日に実施。Dブロックのガンバ大阪ユースと横浜F・マリノスユースの一戦は前後半に1点ずつ奪ったガンバ大阪ユースが2-0で勝利し、3年ぶりのプレミアリーグ復帰をつかんだ。 【フォトギャラリー】ガンバ大阪ユース vs 横浜F・マリノスユース 今年のG大阪ユースは1年生の頃にプレミアリーグの舞台を経験した選手が少なくない。それだけに自分たちの手で元いた位置に戻さなければいけないと考えていたという。主将のDF5古河幹太(3年)はこう話す。「僕や長田叶羽、大倉慎平は1年生から出ていた時期もあったので、プリンスに落とした責任を感じ、他の選手よりも絶対に上げなければいけないという想いが強かった。プレミアに上がるという目標よりは、戻すというのが自分たちのタスクだった」。 1回戦の高川学園戦は先制しながらも一度は同点に追いつかれる展開を強いられた。高体連が相手だとリスペクトされる分難しさもあるが、同じアカデミー同士だとやれる手応えもあったとFW9安藤陸登(3年)は口にする。「Jユース同士の試合は得意で、相手も回してくる。絶対に僕たちには日本一の技術があると自信を持っていると思っているので、勝てると信じていた。監督も『自分たちのやり方は変えずに技術で圧倒しよう』と言ってくれたのが生きた」。 序盤からテクニックの高さを感じさせる崩しを続けて主導権を握ると、前半13分にはMF7天野悠斗(3年)がDFの背後に入れたボールに安藤が反応したが、横浜FMユースのDFがクリア。14分には左からDF3加地莉比斗(3年)がゴール前に入れたクロスが反対サイドに抜け、FW23久永虎次郎(2年)がフリーでシュートを放ったが、枠を捕らえることができない。 歓喜の瞬間が生まれたのは26分。左サイドを仕掛けた天野がカットインから放ったシュートは横浜FMユースのGKに阻まれたが、こぼれ球を逃さなかったMF8森田将光(3年)がスライディングで押し込み、G大阪ユースが先制した。 対する横浜FMユースにとっては前半のシュート本数が2本に終わるなど消化不良と言える試合展開。「前半、ガンバさんは上手く繋いできた。真ん中やギャップを使いながら攻めてきたので、自分たちは上手くかいくぐって前半を良い形で終わらせようと話していました。それでも失点してしまったのは痛かった」とMF10望月耕平(3年)は振り返る。 後半開始と同時にFW9横山俊介(3年)を1トップに投入。テンポよくボールを動かしながら、前線からサイドに回った望月が巧みなドリブルを披露するなどG大阪ユース陣内での時間を増やしたが、ゴール前での仕事はさせてもらえない。 G大阪ユースとしては苦しい時間帯が訪れるのは想定内で、MF10長田叶羽(3年)ら中盤の選手も最終ラインまで戻ってピンチを回避し、相手に得点を与えない。古河は「絶対、相手の時間帯も来るのは分かっていた。プリンスでもそうした試合をやってきたので、我慢の時間帯でも落ち着いていて、失点する気がしなかった」と振り返る。 我慢の時間を乗り越えると後半40分には加地、天野と繋いで左サイド高い位置に展開。走り込んだMF14大倉慎平(3年)がゴール前にパスを送ると、ゴール前にこぼれたボールを安藤が押し込み、2-0でタイムアップを迎えた。 夏の日本クラブユースサッカー選手権(U-18)優勝に続く難易度の高いミッションを達成したG大阪ユースの選手たちが試合後に見せたのは充実した表情。後輩たちは先輩たちが残してくれた舞台でどこまで躍動できるか期待される。「プレミア復帰というガンバ大阪は伝統があってプレミアにいるべき存在で、それだけの技術がある。後輩たちも技術があって結構強く、プレミアで優勝できるチームだと思っている。後輩たちにプレミアの舞台を残せたので後は勝ってもらうだけ」。安藤の言葉通り、プレミア復帰後でもどん欲に頂点を狙っていく。 (文・写真=森田将義)