ソフトバンク、甲斐拓也が巨人へFA移籍 正捕手移籍の穴をどう埋める?
ソフトバンクからFA宣言した甲斐拓也の巨人移籍が決まった。ソフトバンクにとっては、経験が必要なポジションなだけに、“扇の要”の移籍は大きな痛手である。 20年からの直近5年のソフトバンクの捕手事情を見ると、甲斐が100試合以上に出場し、21年は全143試合でマスクを被り、22年が130試合、23年が139試合、そして今季は117試合捕手で出場した。 甲斐に頼りっきりの状況が続いているが、長年抑え捕手を務めてきた高谷裕亮が21年に現役引退した後、嶺井博希をFAで獲得したり、今季も海野隆司が大関友久、大津亮介が先発の時にマスクを被ったりと経験を積んではいる。 打撃が売りの谷川原健太もいる。谷川原は外野と捕手の併用で昨季は61試合に出場したが、今季はファームではチーム最多の65試合でマスクを被り、捕手としての経験値を積んだ。シーズン最終盤に一軍に昇格し、バットでは4試合に出場して、打率.444、2打点をマークした。“打てる捕手”としての期待がかかる。 正捕手候補がいるとはいえ、甲斐の経験、実績という穴は大きすぎる。ソフトバンクは05年に正捕手・城島健司がメジャーへFA移籍した後、低迷していない過去があることに加え、チームとして選手を補強する力があり、低迷という心配はなさそうだ。ただ、過去には横浜などでは、正捕手・谷繁元信が中日にFA移籍した後、長い期間低迷するなど、1人の捕手が多く守ってきたチームは苦しんだ例もある。 来季はベテランの嶺井を含めた海野、谷川原を中心に一軍で起用していくのか、他の若手が一気に伸びてくるのか、それとも新たに捕手の獲得に動くのか。来季のソフトバンクの捕手の競争に注目だ。 【直近5年のソフトバンクの最多出場捕手と2番目に出場が多かった捕手】 ▼ 2020年 104試合 甲斐拓也 32試合 高谷裕亮 ▼ 2021年 143試合 甲斐拓也 20試合 高谷裕亮 ▼ 2022年 130試合 甲斐拓也 45試合 海野隆司 ▼ 2023年 139試合 甲斐拓也 40試合 嶺井博希 ▼ 2024年 117試合 甲斐拓也 51試合 海野隆司
BASEBALL KING