「GTR」も「タイプR」も名乗った名車中の名車! 「いすゞベレット」は偉大なり!!
■「R」が示す意味は?
ライバル関係にあったスカイライン2000GT-Rは、発売の前年に東京モーターショーに出展された「スカイラインGTレーシング仕様」が元になっており、そのままGTにレーシングの「R」を加えて「GT-R」となっています。 一方のベレットの場合は、明確にその由来を説明する文献は見当たらず、不明というのが実状です。もととなったレース車両の「ベレット1600GTX」の市販版として「GTR」の名が与えられたという経緯のため、一概にレーシングの「R」とはいい切れないところがあります。ちなみにこの時代は未来を表す「X」をプロトタイプ車両に与えるのが流行っており、それを踏まえると、GTXは企画段階でGTRのプロトタイプとしての立ち位置だったのかもしれないです。 また、後期モデルは「GTR」から「GT typeR」と改められましたが、その名称変更の理由も定かではありません。同時期にライバル関係にあった「スカイラインGT-R」との区別化を図ったのかもしれません。 10年のモデルライフというのはけっして短命とはいえませんが、1974年には後継の「ジェミニ」にバトンタッチしてしまったため、「ベレット」としては一代限りという、惜しい足跡を残す結果となってしまいました。 それでも当時の印象が強かったせいか、時代の変遷のなかでけっして名が消えることはなく、旧車ブームのいまではあらためて注目度が上がっています。 希少で最高グレードの「GTR(またはGT タイプR)」は中古車価格が高騰してしまっていますが、「GT」なら200万円台のプライスが付く車両もあるようです。 気になっているという人は検索してみてください。
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