巨大カップ 人工島と共に変遷 UCCコーヒー博物館 昭和100年 まちの今昔
こうして同館も前身のUCCコーヒー館同様、ポートアイランドの観光スポットとして人気を集め、新型コロナウイルス禍の緊急事態宣言で休館を余儀なくされた令和2年4月までに約160万人が来館した。
■訪日客需要も
一方、ポートアイランドもこの間、海上都市として発展。10年から震災復興事業として先端医療技術の研究開発拠点整備を開始。島内を無人で走行するポートライナー「医療センター駅」周辺は研究機関や病院、医療関連企業が集積する国内最大級の医療産業クラスターに成長している。 また、18年2月にはポートアイランドの沖合に神戸空港が開港。来年4月には国際チャーター便が就航する予定になっており、インバウンド(訪日外国人客)の窓口として、地元経済界などから大きな期待が寄せられている。
栄さんも「ここにコーヒーの博物館があるということは、インバウンド需要の観点からも大きいのかなと思う」という。また、「もともとコーヒーは薬だった。現在、世界中の大学や研究所がコーヒーがもたらす健康や美容効果の研究をしている。ポートアイランドが先進医療の場所になっているので、将来的にはそういうところと何か一緒になってできることがあれば」と話している。
現在、UCCコーヒー博物館は令和2年4月から休館継続中だが、UCCコーヒーアカデミーの受講者やセミナーの参加者などは館内の見学ができる。(香西広豊)