「非核三原則」と「核の傘」――戦略論を遠ざけてしまった「核の一国平和主義」
G7広島サミットと米韓「ワシントン宣言」
G7首脳やゼレンスキー大統領も訪れた、広島市の平和記念公園 Photo AC
第二次世界大戦で連合国側と枢軸国側に別れて戦った国ぐにの首脳が、78年の時を経て被爆地広島に集い、原爆死没者慰霊碑に頭を垂れた。さらに、広島出身の岸田文雄総理と、ロシアによる核兵器使用の脅しに現在進行形でさらされている被侵略国ウクライナのヴォロディミル・ゼレンスキー大統領が、やはり原爆慰霊碑の前に並び立った。 今年(2023年)5月19日から21日にかけて広島で開催された G7サミット では、核保有国による身勝手な行動は許されないということを、日本が主導してこれ以上ないかたちで世界に発信することに成功したといえるだろう。
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千々和泰明