【競輪 浅井康太コラム「虎視眈々」】赤色のサムソンに決意を込めて…
新年明けましておめでとうございます。 私は小さい頃、一人の競輪選手に憧れて選手になりたいと思いました。自転車競技を始めたのは高校に入った時。最初に買った自転車はその選手と同じ“赤色のサムソン”でした。 先日の松山記念の二次予選、捲って1着の私に「いいレースだったな、浅井!!」と声をかけてくれた。レースに関して直接的に声をかけてくれたことは初めてだったかもしれない。とてもうれしかった…。 その憧れの選手、神山雄一郎さんが2024年の終わりとともに引退しました。36年間お疲れさまでした。そして、ありがとうございました。 私事ですが、先月からサムソンでロード練習をしています。部品をそろえ終わりピストロードを組んでいると、取手競輪でラストランという噂を耳にしました。神山さんが引退するこのタイミングで“神山レッド”のサムソンに乗ろうと自転車を組んでいる私…。本当にビックリしました。偉大な選手にほんの少しでも近づけるよう、ここからもう一度気持ちを入れ直して、競輪に向き合おうという気持ちになりました。 さて、昨年末の競輪グランプリでは脇本雄太君の先行から番手の古性優作君が優勝しました。ジャン前での脇本君の判断、そして古性君の差し脚。ラインとしての信頼度と意思疎通は素晴らしかった。何より、2人が完璧に自分自身を仕上げていたことにも凄さを感じました。 近畿勢はまだまだ伸びるでしょう。この2人以外にも窓場千加頼君や寺崎浩平君がいる。さらに養成所を早期卒業した市田佳寿浩さんの息子、龍生都君も間違いなく今後の競輪界を盛り上げてくれるはずです。もちろん中部地区にも頑張っている若手はたくさんいますので、ぜひ応援の方よろしくお願いします。 最後に…。神山雄一郎さんからの今年の年賀状には「応援しています」と書いてありました。その言葉を受け取り、しっかりと頑張ります。今年もスポニチを、浅井康太をよろしくお願いします。(競輪選手)