東芝が米原発子会社の損失開示遅れで会見(全文3完)
原発の今後の受注活動について
毎日新聞:すいません、毎日新聞のアンドウと申します。原発の今後の受注活動について副社長にお伺いいたします。先ほど、今後の大きな受注計画の目標をお話しになられて、例えば中国の計画を挙げて受注機会の拡大の可能性というものを示されておられましたけれども、一方で例えば最近ですと中国の企業も、独自の華龍1号という原発などを英国とかアルゼンチンで受注するように、新興勢力も競争力を付けているかとお思います。そうした事業環境をどう受け止めていらっしゃるかというのを1点お伺いします。 それから、そういう中で御社、あるいはウェスチングハウスの強みはどの辺りにあって、今後どういうところで競争力を発揮していけるのかというところをお聞かせください。 志賀:まず今後、中国のお話が出ましたけれども、中国市場というのは非常に大きく伸びます。ここに対して、われわれは現在4基造っている。また今後のものについてもですね、中国の中ではこのAP1000というのをベースにして今後のプラントを建てていくということになっておりますので、われわれに必ずビジネスチャンスがあると考えています。 またサービス、燃料につきましても今後手を打ってまいりますので、中国の市場というのはまずあると思っています。一方で中国が海外に出て行くというところにつきましては、非常に強力なコンペティターになりうると思っておりますけれども、この前、英国のほうでチャンスを取ったというところでございますけれども、まだ中国の中でも建ったことのないプラントでございます。私どもも評価はきちんとまだできるような情報を入手しているものではございませんけれども、それが世の中に広く受け入れられるにはまだ時間がかかると思います。 われわれの強みというのは米国のNRCの設計認証、これは福島事象が起こったあとにわれわれ、取得しております。そういう事象のあとに世界的な設計認証を得ているということが1つ。もう1つは現在8基、世界で造っているということ。この経験をほかのプロジェクトに生かせると。これは、ほかの他社ではできないものだというふうに考えておりますので、将来的なコンペティターとして中国は十分考えなければいけないと思いますけれども、また中国の市場も魅力的だということも含めてですね今後、中国といろいろな形で競争していくという形になっていくというふうに考えておりますけれども、われわれの強みは十分にあると思っております。 毎日新聞:確認ですけれども、技術力に関しては、まだ御社のほうがそういった新興の中国企業よりもあるという理解でよろしいですか。 志賀:そう思っております。 司会:よろしいですか。それでは、一番後ろのグレーのそちらの方。 日本経済新聞:日本経済新聞のタナカといいますが、3問お願いします。1つは、先ほども質問に上がっていた公正価値8,100億円の前提となる収益の計画に関連する問題なんですけれども、そもそも、この15、16、17とそれから18から29の計画というのは、これはいつごろ立てられた計画なんでしょうか。 それから2問目なんですけども、こういうふうに決算、業績が落ち込んで、またこれから建て直さなきゃいけないという時期、例えば、去年のソニーなんかもそうだったんですけれども、かなりシビアに慎重に先行きのリスクを決算の中に埋め込んで、徹底的に赤字、膿を出し尽くすという傾向がかなり強いと思うんですが、今回のその計画というのは果たして慎重に見直したものなのか。それともいやいや強気、従来の平常時から立てている強気なものなのか、その見解も併せて教えてください。 すいません、あと最後1つ、強気、慎重という計画いずれもあると思うんですけども、やっぱり投資家の皆さん、これで今年やらないで例えば来年減損があるようだと、もう市場からの信頼というのはかなり遠のいていくと思うんですけども、当面、減損のリスクがないという認識を今、ここで強くおっしゃられるようなこの計画、基づいた価値になってるのかの認識も併せて教えてください。 志賀:それではお答えします。まず今日ご説明した2014年のビジネス計画でございますけれども、これは2014年10月1日を起点だったと思いますけれども、14年度に立てた計画でございます。このときには、先ほどご説明いたしましたグローバル事業体制の変化ということもございまして、かなり早い段階からこういうビジネスプランと減損評価ということについて、専門家の方々といろいろな調整をいたしました。そういう意味では、この内容は2014年度のものでございます。 2015年につきましても、私どもこの原子力事業の計画、これにつきまして、これから立てて、減損評価用のビジネスプランということに正確にはそうなるわけですけれども、それについて、これから検討してまいります。ここの中には、今、ご指摘のあったような今までのベースよりも、さらにコンサバティブにやっていくという選択肢もあると思っています。これについては、今後、慎重にビジネスプランについては15年度の減損テストに向けて、来年の1月とか2月に減損テストをすることになると思いますけれども、それに向けて慎重に評価はしていこうと思っております。 そして、その結果がどういうふうになるかというのは、その減損テストのルールが決まっておりますので、その結果に従うと考えております。 司会:よろしいでしょうか。じゃあ、そちらのブルーの前の方ですね。