江原啓之「推し活仲間が男性とわかり、夫がいい顔をしない。やましくないから無視する?夫も誘う?どちらが幸せぐせか」
◆“リア充”に対する嫉妬 このようなケースの場合、夫の嫉妬にはいろいろな面があると想像できます。つまり、妻が自分の知らない男と楽しげにしていることや、もしや浮気かと疑う恋愛的な嫉妬だけではないということ。例えば、女性がいきいきと推し活にいそしんでいることへの嫉妬もあるかもしれません。人生が充実している、いわゆる“リア充”に対する嫉妬です。夫には彼女のように楽しめる趣味がないから、「おまえだけ楽しそうだな」と嫌みのひとつも言うのではないでしょうか。 また、推し活にはそれなりにお金もかかるでしょう。たとえ家計に負担をかけない範囲で楽しんでいるとしても、妻が趣味にお金を使うことへの不満がある可能性も。それらがないまぜになって、友人への嫉妬という形で表れているのではないでしょうか。 夫のモヤモヤを解決する策は、推し活に夫を誘うことです。「じゃ、あなたも一緒に行く?」と明るく誘ってみましょう。最初は「いや、別にいいよ」と断るかもしれませんが、「そんなこと言わないで、一緒に行こうよ」ともう一押し。そこまで誘われたらきっと、夫は内心まんざらでもないはずです。 仮に何度も誘ったのに夫が行かないというなら、既成事実ができます。その後、女性だけが出かけても、夫は文句が言いにくいはず。もちろん一緒に行くことになり、夫婦で推し活を楽しめるなら、それに越したことはありません。
◆寂しがり屋を無視しない どんな形の嫉妬があるにせよ、夫の心の底にあるのは寂しさです。自分に関心を向けてほしいのでしょう。愛の反対は無関心ですから、Bの選択はむしろ夫の気持ちを逆なでするようなもの。「オレを無視するのか!」と、腹立たしく思うかもしれません。夫のなかで恋愛的な嫉妬が強ければ、「本当はそいつに恋愛感情があるのを隠そうとしている。やっぱり怪しい」と疑いを強めるでしょうし、リア充に対する嫉妬があれば、「趣味のないオレを馬鹿にしているんだな」と思うかもしれません。 無視した結果、推し活に出かけるたびに「また行くのか」と嫌みを連発……。そうなれば気持ちよく出かけられませんし、日常生活においても冷戦状態になって夫婦関係がどんどん険悪化するのは目に見えています。今回のテーマのように、浮気を疑うまでいかずとも、妻の推し活に夫がなにかといちゃもんをつけてきたときは、無視は禁物。「そういうこと言わないで」と妻は反応し、「あなたにもちゃんと関心があるわよ」ということを表現してあげましょう。夫は寂しがり屋なんだな、とおおらかな気持ちで受け止めてあげてください。 推し活とは異なりますが、私の公式サイトでは夫婦でサポーターズクラブの会員になる方が増えています。聞けば「私が江原さんの講演会に行くのを快く思っていなかった夫ですが、一緒に行こうよと半ば強引に誘ったのが始まり。今では夫のほうが熱心にスピリチュアリズムを学んでいるんですよ」というケースが少なくないのです。おかげで講演会にも夫婦揃って来てくださるようで、男性が増えているのが、ステージ上からもわかります。このように推し活に誘ったら、夫のほうが自分よりハマってしまうかもしれませんよ。 (構成=やしまみき)
江原啓之