稀勢の里 何勝すれば横綱昇進できる?
大相撲七月場所が7月7日から始まり、6月24日にその七月場所の番付が発表されました。今場所、注目を集めているのは、稀勢の里(鳴戸部屋)の横綱昇進です。果たして、何勝すれば、稀勢の里は横綱になれるのでしょうか? 内規による横綱昇進の条件は、「大関で2場所連続優勝、あるいはそれに準ずる成績」となっています。内規を満たしている場合、日本相撲協会が横綱審議委員会(横審)に諮問します。横審での審議の結果、出席委員の2/3以上の賛成があれば、日本相撲協会理事長に答申し、それを受けて、臨時理事会を招集して決議します。 稀勢の里は五月場所で、初日から13連勝。終盤失速しましたが、優勝争いを演じました(13勝2敗)。今場所で、優勝すれば、内規を満たしている、とも考えられます。 一方で、内規を満たしている場合でも、横綱昇進を見送られる可能性もあります。過去には、1993年に貴乃花が夏場所で優勝(14勝1敗)、七月場所で13勝2敗で次点(三つ巴による優勝決定戦で敗れる)の成績でしたが、諮問さえされませんでした。2006年には白鵬が、五月場所を14勝1敗で優勝、七月場所を13勝2敗で次点でしたが、初日に黒星、9日目に2敗目を喫し、優勝争いから脱落して朝青龍の独走を許してしまったため、昇進は見送られました。 また、1998年には、若乃花が三月場所で12勝、五月場所で13勝の成績で2場所連続優勝し、横綱昇進となりましたが、勝ち数だけで考えれば、2場所で25勝と物足りない数字で、議論になったこともあります。 稀勢の里が今場所、14勝以上で優勝すれば、可能性は十分あるでしょう。日本人力士の横綱昇進は1998年の若乃花以来となりますので、初日からの快進撃に期待したいところです。