スナッチ１１２キロを成功させた士別翔雲の榎本

◆重量挙げ◇北海道秋季選手権兼社会人選手権（９日・札幌市西区体育館） 　８月の全国高校総体、１０月の国民スポーツ大会で２冠に輝いた男子９６キロ級の榎本凌也（士別翔雲高３年）がスナッチ１１７キロ、ジャーク１４３キロの合計２６０キロをマークし、初優勝を飾った。男子６１キロ級では、３月の全国高校選抜を制した角琉斗（札幌琴似工高３年）が合計２０７キロで、昨年の５６キロ級に続く優勝を果たした。 　榎本が全国レベルの強さを見せつけた。身長１７０キロながら果敢なリフトでスナッチを１１７キロ、ジャークを１４３キロでまとめて快勝。高校総体と国民スポーツ大会を制した２冠王者は「初優勝なんですね。意識してなかったです」と涼しげに喜んだ。 　３月の全国高校選抜でも２位に入ったが、「２月から７月まで腰痛に悩まされていた」という。その間にも上半身と脚力強化を怠らず、大舞台での成功につなげた。「本当に最高の年でした」と自信をつかんだ。 　士別中までは野球に熱中し、高校入学後に「周りと違うことをやりたかった」と重量挙げを始めた。卒業後は大学進学の予定で「インカレでも優勝したい」とさらなる野望を描いている。 　〇…男子６１キロ級・角が２位に２０キロ以上の差をつけて圧勝した。スナッチで北海道新記録の９７キロ、ジャークでも１１０キロをマーク。２年連続の優勝に「失敗したけど、スナッチで初めて１００キロに挑戦できたのは大きい」と手応え。全国高校選抜で初優勝し、高校総体で３位、国民スポーツ大会でも２位に食い込むなど大きく飛躍した。卒業後は大学進学を希望しており、「これからも全国で活躍したい」と話した。 　　◇各階級優勝者 　【男子】▽５５キロ級　久保麻月（札幌あすかぜ高）１６１キロ▽６１キロ級　角琉斗（札幌琴似工高）２０７キロ▽６７キロ級　木村楓雅（北海道栄高）２０４キロ▽７３キロ級　石川英虎（士別翔雲高）２４５キロ▽８１キロ級　伊藤直登（中央バーベルクラブ）２７５キロ▽８９キロ級　上田輝良（琴工アスリートクラブ）２４１キロ▽９６キロ級　榎本凌也（士別翔雲高）２６０キロ▽１０２キロ級　森大一（琴工アスリートクラブ）２５０キロ▽１０９キロ級　須原幸大（札幌琴似工高）２０５キロ▽１０９キロ超級　清水野楓（札幌琴似工高）１６５キロ 　【女子】▽５９キロ級　丹野聖子（中央バーベルクラブ）１０１キロ▽６４キロ級　国井渚紗（札幌あすかぜ高）１５０キロ