近未来のテクノロジー続々 空飛ぶクルマ、スマートコンタクトレンズ【ドバイ・GITEXリポート】
アラブ首長国連邦(UAE)ドバイで2024年10月13~17日に開催された「GITEX GLOBAL」。世界各国から最新テクノロジーを集めた巨大見本市となった。 市中心部にあるドバイ世界貿易センターに、28ものホールで出展企業のブースや、特設ステージが設けられた。スタートアップからグローバル企業まで、近未来を感じさせる数々の発表のなかから、一部を紹介しよう。 ■ファーウェイは大きな展示スペース占める 地元UAEの通信会社「e&(イーアンド)」が展示したのは、「空飛ぶモビリティー」だ。小型ヘリコプターのような形状や、プロペラ2台が横並びに取り付けられて上下移動できそうな「1人用の乗り物」が目に入る。担当者に話を聞くと、いずれもコンセプトモデルで、再生エネルギーで動かす想定だという。道路の渋滞時に、効果を発揮するのではないかと話した。 記者も体験したが、ドバイ中心部は車の渋滞が激しい。夕方から夜にかけては、乗車中に全く動かないときもあった。市内では鉄道2路線が走るが、将来こうした「空路」の選択肢が増えれば、渋滞緩和に寄与しそうだ。 同じ展示場所にもう1台、自動車の上部にプロペラを備えた「空飛ぶクルマ」が。これは中国XPENG AEROHT社のもの。注目度は高く、会場にはUAEの王族が視察に訪れていた。 e&の隣は、中国通信大手ファーウェイが大きなスペースを占めていた。掲げていたのは「産業のデジタル化・インテリジェンスの加速」だ。同社のソリューションや製品を、商業市場でのデジタル化推進につなげている例を紹介するブースを見学した。 説明によると、中国国内の病院や学校、公共施設、スーパーマーケットなどで、ファーウェイのソリューションが活用されている。同社の資料によれば、ある医療機関では以前、社内ネットワーク用の小型装置やスイッチなどが数多く、それも不規則に設置されて、トラブル発生時には問題解明の妨げになっていた。同社の統合システムを取り入れることで、こうした課題を解決しているという。 通信スピードもアップ。CTスキャンのような大型サイズの画像伝送時間を、各段に短縮する。こうした改善は、消費電力の低減にもつながっている。