「“大補強”はライデルだけだろ!」中畑清が巨人補強に喝を入れるわけは…「甲斐拓也は攻撃力がなあ」「生え抜き若手の台頭が急務じゃないの?」
甲斐の加入はプラスになるか?
甲斐の加入が、果たしてチーム全体のプラスになるのか。中畑氏は監督目線で「難しい」と語る。 「だってレギュラーキャッチャーをカネを使って獲ったわけだから、そのキャッチャーは代えられないじゃん。大城あたりは自分のチャンスを考えるのであれば、おそらく違うポジションをやるしかないんじゃないかと思うんだよね。だって山瀬(慎之助)とか、若い連中で伸びしろのあるキャッチャーが控えているわけだから。(大城は)コンバートを考えてやる1年になるんじゃないかと思うけどな」
若い打者の育成が急務
リーグ連覇と13年ぶりの日本一を目指す上で、2022年、2024年最多セーブのマルティネスの加入は極めて大きい。8回から大勢&マルティネスとつなぐ勝利の方程式は対戦相手の脅威だ。 一方、2024年最多勝の菅野智之がメジャー移籍で抜けたこと以上に、中畑氏が心配するのは打線だ。 「左の外国人(トレイ・キャベッジ)を獲ったけど、つまり若手はチャンスを剥奪されるわけよ。その意味でチームの勢いはどうなのかなっていう気がするけどね。若い選手をやっぱり育てないといけない。生え抜きの台頭は急務だと思うけどね、このチームは」 2022年ドラフト1位の浅野翔吾やショートの門脇誠は経験を重ねてきているとはいえ、レギュラー定着に至っているわけではない。 さらに、和製大砲として期待される秋広優人は2023年に121試合で打率.273、10本塁打を記録したが、2024年は26試合で打率.261、本塁打ゼロに終わった。 若手が突き抜けるためには、“ジャイアンツの宿命”を打ち破る必要があると中畑氏は語る。 「いっとき当たりを出しても続かないのは、その気になってしまうところがあるから。ジャイアンツは周りからチヤホヤされるしな。10年早いんだって。まだまだレギュラーのレの字もとれてないのに、その気になってんじゃねえっていうヤツがいっぱいいるわ。今の時代は、そういうときでも頭をハタくこともできない。(監督の阿部)慎之助もイライラしているんじゃないか。人間の強さっていうか、選手としての強さを一番作ってかなきゃいけないチームだと思っているんじゃないかな」
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