人工知能が人類の存続を脅かすようになれば、国家間は協力するだろう ── 「AIのゴッドファーザー」が語る(海外)
AI(人工知能)の進歩は、軍事的優位性をめぐる新たな国際競争に火をつけた。 各国は今、自分たちが優位に立とうと秘密裏に動いているとジェフリー・ヒントン(Geoffrey Hinton)氏は語った。 ただ、AIがもっと賢くなって、人類の存続を脅かすようになれば、そうした状況も変わるだろうとヒントン氏は話している。 AIの急速な進歩は、軍事的優位性をめぐる国際競争を引き起こした。 大国は戦略的優位性を手に入れるために、自国の軍隊にAIをひそかに組み込もうとしている。ただ、AIが人類の存続を脅かすほど進化すればそうした状況も一変する可能性があると、「AIのゴッドファーザー」と呼ばれ、2024年のノーベル物理学賞を受賞したジェフリー・ヒントン氏は話している。 「自律型致死兵器のようなリスクでは、各国は協力しないだろう」とヒントン氏は12月上旬、スウェーデン王立工学アカデミー(IVA)で開催されたセミナーで語った。 「武器を供給する主要国… ロシア、アメリカ、中国、イギリス、イスラエル、そしておそらくスウェーデンはいずれも自律型致死兵器の製造に忙しく、ペースを落とすことも、自分たちを規制することも、協力することもないだろう」 ただ、人間の能力を超越するAIがもたらす潜在的脅威と人類が戦う必要が生じれば、そうした状況も変わるだろうとヒントン氏は考えている。
Lakshmi Varanasi