「何してるんだろう」戦後、未亡人たちが同じ家へ出入り…その真相とは?【作者へのインタビューも】
ライブドアブログ「ゆっぺのゆる漫画ブログ」やInstagram(@yuppe2)で、エッセイ漫画を描いている漫画家のゆっぺさん。なかでも、2021年12月から執筆してきた「親に捨てられた私が日本一幸せなおばあちゃんになった話」は完結後、電子書籍が発売。読者からは「(ほかの人にも)読んでみてほしい」「おばあちゃんの言葉が今の時代に対してとても大切なことを言ってくれていて、時々読み返してる」「人生で一番大切なことが描いてある漫画」など感動の声が続出している。 【漫画】本編を読む そんな話題の「親に捨てられた私が日本一幸せなおばあちゃんになった話」の作者であるゆっぺさんに、本作について話を聞いた。 本作では、ゆっぺさんの祖母“キヨさん”の幼少期からの実話が描かれている。父の死により、幼いながらも養女として叔父の家で暮らすことになったキヨは、養母から酷いいじめを受ける日々を送っていた。 だがそんな中で、日本は戦争に突入。苦しい状況が続いたのちに終戦を迎えるが、キヨは戦後、夫を亡くした未亡人たちが同じ家へと向かう姿を頻繁に見かける。その家から帰る女性たちの手には、食料が。食べ物がなかった時代に、なぜ彼女たちは食料を手にしていたのか…。 ■作者のゆっぺさんに本作について話を聞いた ゆっぺさんに、「親に捨てられた私が日本一幸せなおばあちゃんになった話」について、話を伺った。 ――本作は、キヨさんから実際にお話を聞いて、それをもとに漫画化されたと思うのですが、キヨさんからのお話を伺ったのは、だいたいどのくらいの期間だったのでしょうか? 初めて聞いたのは2021年の春です。漫画を描こうと思ったのはそれから半年後になります。その後、丸2年かけて漫画を描いていたのですが、その間ずっと月1、2回くらいのペースでお茶を飲みながら2~3時間かけてじっくり話を聞いていました。次から次へと話が出てくるので、ネームは作らずに、話を聞いたら熱の冷めないうちにすぐにマンガにする、という日々でしたね(笑)。簡単な質問は、母(キヨさんの娘)に代わりに聞いてもらったりもしていました。 ――漫画化しようと思われたのは最初にキヨさんからお話を伺ってから半年後…ということで、少し時間が空いたんですね。 はい、それまでギャグ調のマンガしか描いたことがなかったので、決断するまでに少し時間がかかりました。 ――内容的に、戦争関連や家庭内虐待などつらいお話も多いですが、ゆっぺさんの絵柄や色使いなどが優しい雰囲気を醸し出していて、読みやすいなと思います。作画で気を付けたことなどがあれば、教えてください。 ありがとうございます!色使いはいつもより優しい色合いにしています。お話がつらい内容なので、絵柄は癒やし系でいきたいと思いました。読んでいてつらくなりすぎないように…と。主人公のキヨは、応援したくなるような、かわいらしいキャラにしたいと思いました。 戦前からの日本を目の当たりしながら、壮絶な人生を懸命に歩んできたキヨさんの生き方は、とても参考になり感銘を受ける人も多いはず。まだの人は「親に捨てられた私が日本一幸せなおばあちゃんになった話」をぜひ読んでみて。 取材協力・画像提供:ゆっぺ(@yuppe2)