トランプ支持者増加の理由は?大越がインフルエンサー直撃 米大統領選オハイオ州
■“移民の街”拡散する不安
経済問題だけではありません。支持者が重視しているもう1つが移民問題です。 トランプ支持者 トラックドライバー 「合法に来ているのなら移民への文句はありません。入国許可を持っているんだから。不法なのは困ったことで、誰も取り締まろうとしない」 オハイオ州は、その移民問題をめぐって、やり玉にあげられたといっていい場所です。 共和党 トランプ候補(大統領選討論会 9月) 「スプリングフィールドでは移民たちが犬や猫を食っている」 この発言で有名になってしまったオハイオ州の町スプリングフィールド。地元当局がそんな事実はないと否定したにもかかわらず、トランプ支持者たちの間でうわさ話が拡散。こうしたデマはSNSだけではなく、別の媒体を介して広がっていることがあります。その1つがラジオです。 ボブ・フランツさんのラジオ(9月16日放送) 「大げさな表現でしたが、トランプ氏は“動物が捕まえられ殺されている。そんな報告を受けている”と指摘しただけだ」 車社会アメリカにおいて、ラジオは重要な情報プラットフォーム。ローカルラジオの放送内容が地元の人々に大きな影響を与えることもあります。
■地元ラジオ インフルエンサーに直撃
クリーブランドのローカルラジオのパーソナリティ、ボブ・フランツ氏に直接、話が聞けることになりました。 保守系ラジオパーソナリティー ボブ・フランツさん 「(Q.人々は何を求めてあなたのラジオを聴くのですか?)政治やニュースに関心があるリスナーはABC、NBCやCBSなどの大手テレビ局とは異なる視点に触れ“もう片方の見解”を知るために聴いてくれるのです」 保守系ラジオパーソナリティー ボブ・フランツさん 「(Q.主流メディアは信用できないと?)もはや信用できません。彼らは事実を公平に伝えるより、自らの目標達成のため、ニュースに角度をつけ、ゆがめて伝えているのです。報道は文脈全体を伝えて初めて“公平”と言えます。しかし、あの討論会でトランプ氏が語ったことを、彼の“でっちあげ”のようにメディアは伝えました」 保守系ラジオパーソナリティー ボブ・フランツさん 「(Q.トランプ氏は『移民はペットを食べている』と発言しました。スプリングフィールドは直後にその主張を否定しましたが、トランプ氏は公平だったと思いますか?)トランプ氏が強調していたのは、不法移民が大挙し町に流れ込んでくる問題で、メディアは“犬や猫を食う”という些末な話に固執したのです」 なぜ、移民問題が過激な感情を引き起こすのか。こんな質問を投げかけてみました。 保守系ラジオパーソナリティー ボブ・フランツさん 「(Q.中西部で白人の人口減少が続いています。白人は移民との“入れ替え”を恐れているとお考えですか?)それは正確な表現とはいえず“入れ替え”は恐れていません。移民が大量に流入すると多くの資源が奪われます。教育や医療、住宅、財政あらゆる資源がアメリカ市民ではなく、入国すら認められていない移民に使われています。トランプ氏は不法移民ではなく“アメリカ優先”だと言っているのです」 こう話す一方で、危機感をにじませた部分もあります。ハリス氏が掲げている移民制度改革。不法入国への取り締まりを強化しつつ、ふさわしいものには市民権を獲得する道も作るべきというものです。 保守系ラジオパーソナリティー ボブ・フランツさん 「不法移民が『民主党とハリス、バイデン、オバマが受け入れてくれた。市民権も与えてくれた』と考えたら、彼らは誰に投票しますか?あなたは『入れ替えの恐怖』というが、これは白人の入れ替えではない。この国が受け入れた恩を忘れない人たちとの票との“入れ替え”です」