就活生「カフェで接客のアルバイトをしていました」…似たような自己PRで「採用される人/お祈りされる人」の“分岐点”【キャリアコンサルタントが解説】
緊張するのは当たり前。「完璧さ」よりも「自分らしさ」を大事に、ベストを尽くすこと
聞かれたことに素直に答えればいい、そう簡単に言われても緊張して言葉が出てこない。いざ本番となると独特の雰囲気に飲まれてしまう。頭が真っ白になって準備していた答えを忘れてしまう。面接を前に、不安なことは次から次へと浮かんでくるものです。私もすべて体験していますし、今でも初対面の人との面接は緊張します。あんちょこを画面内に用意できるオンライン面接でも緊張しますし、これが対面面接だと頭の中にすべて準備しておかなければなりませんから、大多数の就活生が緊張すると思います。 面接は合否をジャッジされる重要な場なので、どんなにエントリー数を増やして場数を踏んでも緊張するのは当たり前です。「緊張するのは自分だけではない」という意識を持ちつつ、緊張がどうしても取れない場合は、あらかじめ「緊張しています」と正直に伝えましょう。「第一志望のため緊張しています」だと、入社意欲も自然と伝えられます。「先に言えば説明、後で言うと言い訳」。言葉にすることで気持ちが楽になりますし、面接官と気持ちを共有することで、和やかな雰囲気にもつながります。 もちろん、本番であまり緊張しないためにも面接練習を積み重ねていただきたいですが、練習と本番では緊張感がまったく異なるのも事実です。また、緊張を感じるのは生物として「自然な反応」なので、しなくなることは決してありません。そういうものだ、と割り切って「失敗しても大丈夫」と気楽に構えるくらいでちょうどいいです。 完璧さよりも自分らしさ。面接官にも緊張は伝わっていますから、そのような状況の中でもベストを尽くしている様子は必ず届きます。「失敗した、やらかした」と自分が思っても面接に通過するのはあるあるです。大学生活ではそうそう味わえない緊張感を、少しでも楽しんでみてください。 ここで決してやってはいけないのが、「自分を良く見せよう」とすることです。「自分を優秀に見せなくては」と気負っていると、緊張で力を発揮できなくなりますし、面接官は「盛ったな」と見破ります。等身大の、ありのままの自分をアピールするのが賢明ですよ。 森田 昇(もりた のぼる) キャリア開発・DX講師、ITベンチャー企業の外部人事部長 キャリアコンサルタント、中小企業診断士。一般社団法人リベラルコンサルティング協議会代表理事、日本能率協会マネジメントセンターパートナー・コンサルタント。 IT業界20年の経験と転職10回したつまずきを基に、キャリア開発・DXの研修講師として100社以上に研修を実施、再就職支援セミナーをハローワークで100回超開催。キャリアコンサルタントとして学生含めて約2,000人の転職と再就職・就活支援を行う。またITベンチャー企業の外部人事部長として新卒・中途採用に携わる。 著書に『売れる!スモールビジネスの成功戦略』(明日香出版社、2020年)、『年収300万円から脱出する「転職の技法」』『生涯収入を最大化する「就活の技法」』(どちらも日本能率協会マネジメントセンター)がある。
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