介護の負担を減らしたい”ねがい”が詰まった話題のアイテム5選<注目のイベントレポート>
1.離れていても隣にいるかのように空間を共有『tonari』
ブースエリアに入ってまず目に飛び込んできたのが、等身大型の巨大スクリーン『tonari(トナリ)』。そこに映し出されているのは、愛媛県松山市の介護施設・サンシティ北条にいるスタッフ。話しかけると笑顔で「こんにちは!」と返事をして手を振ってくれた。 『tonari』は、等身大のスクリーンを介して高解像度の映像で遠距離地点をつなぐツール。会話はもちろん、離れた施設の体操プログラムに一緒に参加できるなど、空間・時間を共有できることが最大の魅力だ。 「スクリーンの真ん中にピンホールほどの穴が開いていて、そこにカメラがあって先方にもこちらの姿が映し出されています。遠く離れたかた同士でも、隣にいるように話せて、一緒に体操やゲームなどもできるんですよ」(tonari広報) 離れて暮らす母にとって娘と毎日30分ほど電話で話すことが楽しみやリハビリにもなっていると感じる。3日も連絡しないと滑舌が悪くなるので忙しくても続けているのだが、こうしたアイテムを自宅でも気軽に使えれば、母の動く様子も分かるので便利だと感じた。高齢者のフレイル予防にもつながりそうだ。 【データ】販売名:tonari発売元:tonari価格:購入349万8800円~、レンタル17万8000円~/月公式HP:
2.転んだときだけやわらかくなる床材『ころやわ』
高齢になると慣れた自宅のリビングでも転んでしまうことも。「あわや骨折かも!?」という不安を解消してくれそうなアイテムを発見! 歩行時には硬く安定し、転んだときには衝撃を吸収する床材『ころやわ」シリーズ。床全面に敷くフロアタイプと、ベッドサイドなどに置けるマットタイプがある。 記者も体験コーナーで試してみると、程よい硬さで普段通りに歩けるのだが、膝をついてみると柔らかくダメージが少ないと感じた。 「内部の可変剛性構造体(mechanical・material)により、転倒時には衝撃を低減しつつ、車いす移動や歩行器や杖での移動でもへこみにくい構造になっています。普通のフローリングの転倒時よりも約半分に抑えられます。 高齢者のかたの転倒は室内で起きることが多いのです。頭を打ったり、骨折したりするリスクを回避するためにも、ぜひ活用していただきたいですね」(販売会社エクセレントケアサポート代表・大川寛正さん) 記者の母もリビングのフローリングで今年3回も転倒した。手すりや歩行器などを設置しているものの、住み慣れた自室内でもちょっとしたことで躓いてしまうので、このマットを敷いておけば安心だと感じた。家庭で使う場合は、設置したい場所で手軽に使える厚さ1.2㎝のマットタイプがおすすめとのこと。 『ころやわ』シリーズは、実際に病院や高齢者施設にも導入されている。2024年9月には、離床を伝えるセンサーを搭載した『ころやわマットセンサー』も発売が開始された。 【データ】販売名:ころやわマット(薄型マットタイプ)発売元:マジックシールズ価格:Sサイズ 4万2900円、Мサイズ 5万3900円、Lサイズ6万4900円公式HP: