40代以上は注目すべき《献血》のメリット「病気の前兆に気づける」充実のアメニティにポイ活も
30代以下の献血者はここ10年で3割以上減少。日赤は献血の予約ができるアプリをリリースするなど献血者の確保に躍起だ。血液検査が無料で受けられ、体調を知るきっかけになる献血。育児や介護で忙しく、自分のケアがおろそかになりがちな世代は、もっと身近に利用してもいいのかも。 【写真】献血の際に行う「血液検査」でわかる身体のコト 「私の血液で誰かを助けられている、というやりがいを感じているのもありますが、“自分自身のため”でもあるので続けています。献血ができるというのは、健康な血液である証し。自分は今、元気なんだなと安心するし、次の献血でもいい血液を提供しようという励みにもなります」 そう話すのは、献血回数が50回以上という横浜市在住の主婦、Y・Mさん(48歳)。
献血は1回やるとハマる!? 体調の悪さも一目瞭然に
きっかけはYさんが28歳のとき、娘が1歳で白血病になって長期間入院したことだった。小児がんや白血病の治療では、抗がん剤の副作用で血液をつくる機能が低下するため、輸血が欠かせない。 それまで献血の機会がなく、興味もなかったが、娘や入院しているほかの子どもたちを見るうちに献血について考えるようになったという。 提供者の健康を守るためにも、献血をする際には体重、血圧、脈拍、血色素量(ヘモグロビン濃度)を事前に測定し、採血基準を満たしているかどうかを確認する。 「忙しくてバタバタしている時期や生理前などは、事前検査で献血基準に達しておらず、採血ができないことがあります。 また、偏った食事が続いたり、ストレスをためているときなどにも、検査に引っかかってしまうので、自分の生活習慣や食生活を見直すきっかけになっていますね」(Y・Mさん、以下同) 実はメリットがたくさん、続けたくなる理由とは? 日本赤十字社の献血Web会員サービス「ラブラッド」の会員になると、献血後2~5日程度で検査の詳しい結果※をスマートフォンやパソコンで確認でき、基準値を外れた場合は赤文字で表示されるため、自分の身体の状態を簡単に知ることができる。 ※7項目の生化学検査成績と8項目の血球計数検査成績 「私はどちらかといえば健康体なので、もし献血をしていなければ年1回、自治体の健康診断で簡易的な血液検査の結果しかチェックすることがありませんでした。主婦の方はそういうケースが多いと思うので、体調管理の一環としてルーティンにすると安心なのかなと」 また、最近の献血ルームはリラックスできるように、雑誌や漫画、DVDの貸し出しや、軽食や飲料の無料サービスなど、アメニティーが充実。 ハンドマッサージやネイルカラー、占いといったイベントも定期的に行われていることもあるという。リピーターの中にはお気に入りの献血ルームを決めている人も多い。 ポイントをためて記念品と交換できるうれしいサービスもある。歯磨き粉やラップ、洗濯ネットなどの日用品から、厚生労働省の献血推進キャラクター「けんけつちゃん」のグッズなど、充実の品ぞろえだ。 「娘は『けんけつちゃん』が大好きなので、コラボグッズなどを持って帰るととても喜んでくれます。珪藻土(けいそうど)のコースターやコップ、タオル、カレンダーなど意外にも実用的なものが多くて、日常的に使えて便利です」