<チェジュ航空旅客機事故>英国航空専門家「滑走路のコンクリート外壁、見たことない」
英国の航空安全分野の専門家が179人の命を奪った務安(ムアン)空港惨事に関連し、滑走路の端の壁との衝突が災難の決定的な原因だと指摘した。 【写真】チェジュ航空旅客機、着陸前に右側エンジンに炎 フライトインターナショナルマガジンの編集者リアマウント氏は30日、英スカイニュースのインタビューで、飛行機が壁に衝突しなければ乗客は生存する可能性が高かったと述べた。リアマウント氏は英空軍の操縦士、飛行講師として勤務し、英国王立航空学会で最優秀賞を2度受賞した航空問題専門家。 リアマウント氏は「状況を考慮すると、操縦士はとても立派に飛行機を着陸させた」とし「飛行機がかなり速い速度で移動していたが、地面を滑るように降りてきた」と説明した。ランディングギア(飛行機の車輪)が下りないまま速い速度で前進した事故機は結局、滑走路の外壁と衝突して炎に包まれた。 リアマウント氏は「そのような種類の構造物はそこに置いてはいけない」とし「滑走路から200メートル離れたところに強固な物体があるというのは今までどこにも見たことがない」と話した。務安空港の滑走路の端から外壁までの距離は323メートルだ。 飛行機が壁と衝突していなければ、そのまま突き抜けて道路を通過しながら周囲の野原で止まったはずと予測した。リアマウント氏は「飛行機が速度を落として停止できる空間は十分にあった」とし「操縦士が滑走路の囲いを通過する過程で被害があるかもしれないが、それでも乗客は生き残ったと思う」と伝えた。 リアマウント氏は「(コンクリートの外壁は)そこにある理由が全くない。そこにあるというのは犯罪に近い」とし「信じられないほどぞっとすること」と語った。