【老後貧乏を防ぐために】50歳代60歳代の人が避けたい「もったいない」買い物5選
秋から冬にかけては、ブラックフライデーや歳末セール、お正月と、支出が増えがちなイベントが続きます。早くもおせち商戦やクリスマスケーキの予約が始まろうとしています。 ◆アクティブファンドとインデックスファンドの手数料比較表を見る しかし、できれば余計な支出は避けたいところ。特に50歳代・60歳代になると、もったいない買い物は命取りです。若いときは取り返しがついても、歳を重ねると大きな損失を抱えなければならないこともあります。 老後に向けて歩み始める50歳代・60歳代は、若いときとは違うお金の使い方が求められます。果たして、正しいお金の使い方はどのようなものなのでしょうか。 この記事では、50歳代・60歳代の人が避けたい、もったいない買い物の例や老後に向けたお金の使い方について解説します。 ※編集部注:外部配信先ではハイパーリンクや図表などの画像を全部閲覧できない場合があります。その際はLIMO内でご確認ください。
50歳代以降の損失は取り返しがつかないことがある
若いときは、何かにお金を使いすぎてしまったとしても、その後仕事で給料をもらえれば、挽回できる可能性は十分あります。 しかし、退職を控える50歳代や60歳代でお金を使いすぎてしまうと、使った分を元に戻せず、資産が大きく減った状態で老後生活に入らなければなりません。 消費者庁の「令和4年度消費者意識基本調査」によれば、商品購入時などに費用対効果を意識している人は50歳代が49.4%、60歳代が35.1%となっており、機能や効果の割に高い費用を支払っている人もいるかもしれません。 「知り合いのつてだから」や「以前からお世話になっている人だから」といったように、付き合いからなかなか購入を断りきれないケースもあるでしょう。 しかし、現代は物価が上昇し、老後には年金以外の資産がなければ満足に暮らせない時代となりました。高額な買い物や無駄な支出で老後生活が苦しくならないよう、もったいない買い物はできるだけ避けるべきでしょう。
50歳代・60歳代の人が避けたい「もったいない」買い物5選
50歳代・60歳代の人が避けたい「もったいない」買い物の例としては、以下のようなものが挙げられます。 ・コストの高い金融商品への投資 ・保障内容が多すぎる生命保険 ・ポイント還元を目的とした買い物 ・必要のない自己投資 ・使う機会が少ない高級車やブランド品 もったいない買い物は、購入して得られる恩恵に対してコストが割に合わないものや、必要以上のサービスでお金がかかるものなどが考えられます。 もったいない買い物は老後生活を苦しめる可能性があるため、できる限り避けたほうがよいでしょう。 ●コストが高い金融商品への投資 購入コストが高い金融商品への投資は、今後生きられる年数や投資の目的などから、できる限り購入しないほうがよいと考えられます。購入コストが高い主な商品は、アクティブファンドや金などです。 特にアクティブファンドは、インデックスファンドに比べて手数料が高めに設定されており、購入のたびにコストがかかります。アクティブファンドとインデックスファンドのコストを比較してみましょう。 〈アクティブファンドA〉 ・購入時手数料:上限3.30% ・信託報酬:年率0.858%~1.078% ・その他費用:売買委託手数料、先物取引・オプション取引等に要する費用など 〈インデックスファンドB〉 ・購入時手数料:なし ・信託報酬:年率0.05753%~0.05775% ・その他費用:特になし 上記は一例ですが、アクティブファンドは値動きが激しく、収入の限られる老後においては、資産減少のリスクがあります。 とくに50歳代・60歳代から金融商品への投資を始めるという方は、リスクを取って高いリターンを目指すよりも、極力リスクやコストの低い商品に投資して、思わぬ資産減少に備えておくほうが安心といえるでしょう。 ●保障内容が多すぎる生命保険 生命保険を契約するのはもったいない買い物ではありません。しかし、現状に見合わないほど保障過多な生命保険は、見直さないと余計な支出を産んでしまいます。 50歳代・60歳代になると、すでに子どもが独り立ちしている人が増えていきます。 そのため、死亡保障額は段々と少なくなっていくのが一般的です。一方で、病気のリスクが高まるため、医療保険やがん保険の重要性が高まっていきます。 しかし「年を重ねても医療保険・生命保険ともに保障を充実させておく」のは、無駄な支出になりかねません。仮に多額の保険金が支払われたとしても、相続税が発生して遺された家族に余計な負担をかけることとなります。 生命保険は、医療保険やそのほかの保険と一緒にライフステージごとに見直して、そのときに合った保障内容で契約更新するようにしましょう。 ●ポイント還元を目的とした買い物 ポイント還元を目的とした不要な買い物は、一時的なお得感はあっても、結果的に「無駄な支出だった」と後悔する可能性があります。 ポイント還元は、実質的に割引で商品を購入できることから「表示価格よりも安く買えた」とお得に感じやすいです。しかし、商品によっては店舗によって価格が違うケースもあります。 いくらポイントが還元されても、別店舗で購入店舗より安い価格で売られていれば、結果的に破損することになります。 加えて「ポイント目当て」での買い物も無駄な支出を招きがちです。ポイントを貯めてお得に買い物するのは賢い方法ですが、本来副産物であるポイントを稼ぐために買い物をしてしまうと、支出は増えるばかりです。 「ポイントはあくまでおまけ」「使えるときに使ってお得に買い物できればよい」といった割り切った考え方で買い物をするとよいでしょう。 ●目的や目標のない自己投資 50歳代・60歳代になっても自己研さんに努めるのは素晴らしいことです。しかし、自己投資がただの消費になってしまっては、もったいない買い物になってしまいます。 たとえば、休日になんとなく参加したセミナーでも、聴講内容を日常に活かせれば有益な支出となります。しかし、セミナーの内容を日常で活かせなければ、セミナーの入場料は無駄な買い物になってしまいます。 このほかにも「目的もなく自己啓発本を買ってみる」「フィットネスジムを契約したけどやる気が出なくて行かなくなった」などは、自己投資ではなくもったいない買い物となってしまいます。 自己投資は、明確な目的や理想を達成するために行うものです。今の自分に必要ない自己投資は、わざわざお金をかけてまでする必要はないでしょう。 ●使う機会の少ない高級車やブランド品 今後使う機会の少ない高級な車やブランド品なども「もったいない買い物だった」と後悔する可能性があります。 車については、歳を重ねると運転する機会が減っていくことが予想されます。いわゆる「観賞用」として車庫やカーポートに置いていてもよいのですが、自動車税やメンテナンス代など、車に乗らなくても維持費がかかります。 また、ブランド品も日頃から持ち歩くのでなければ、使う機会は少なくなっていくでしょう。子どもや親族の結婚式、還暦祝いなど大事な祝いの席などで使うものは持っておくとよいです。 しかし、いくつも購入して使わないままなのであれば、もったいない買い物だったと後悔する可能性もあります。