「極悪女王」Wクラッシュ・ギャルズが見た女子プロレスの光と闇
飛鳥:よくあれだけ再現したと思います。村上淳さんは、本当に社長に見えた! 長与:俊ちゃん(斎藤工が演じた松永俊国)もあんな感じ。いつもお金のことを話していましたね(笑)。
飛鳥:国さん(黒田大輔演じる松永国松)も言葉は少ないけれど、ここぞというときには話す感じも、まさにあんな感じだったよね。
長与千種&ライオネス飛鳥、お互いは「生涯のパートナー」
Q:長与さん、飛鳥さんは今、お互いをどんな存在として見ていますか? 飛鳥:当時は若くて、お互い先を見ていたなかで気づかない部分はたくさんあったと思う。でも今いろいろなことを経験して、この年齢になって思うのは、やっぱり「生涯のパートナー」だなと。一緒にいなくても「千種が頑張っているから自分も頑張らないと」って思える。長与千種がいなかったからライオネス飛鳥もいなかったと思う。
長与:多分、ライオネス飛鳥じゃなかったらクラッシュ・ギャルズにはなれなかった気がします。今振り返ると、普通の人が行けない場所に立たせてもらっていた。人よりも楽しい思いもしたけれど、人よりもたくさん泣いていると思う。そういう経験は、飛鳥がいたからできたんだと思います。
飛鳥:Instagramのメッセージで、彩芽ちゃんのファンから「当時は生まれていなかったのですが『極悪女王』の告知動画を見て、当時の女子プロレスをたくさん見返しました」というメッセージをいただいたんです。今まで知らなかった人にプロレスの魅力を感じてもらえたという意味でも、本当に重要な作品になったし、完璧に演じてくれた二人に感謝です。
Q:唐田さんと剛力さんは、この作品に出演してどんなことを得ましたか? 唐田:わたし自身も覚悟を決めてこの作品に臨んだので、オーディションを入れて約3年、諦めずに努力することの大切さをあらためて学んだ気がします。プロレスに触れることのなかった方も含めて、多くの方に届いてほしいです。
剛力:純粋に何かに熱狂することのすごさを学びました。一方で客観的な目線も持てた気がします。ライオネス飛鳥さんがそういう立ち位置だったのかもしれませんが、長与さんを思って常に状況を客観的に見られているなと感じたんです。その感覚は、他の撮影現場にも持ち込めています。今まではお芝居をしているときにあまり冷静に自分を見ることはなかったのですが、最近はすごく俯瞰して見ているように感じます。