次世代太陽電池「ペロブスカイト」実証支援…経産省・NEDO、積水化学などに125億円
経済産業省と新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)は、積水化学工業と東京電力ホールディングス(HD)によるペロブスカイト太陽電池の実証事業に支援することを決めた。総事業費は約183億円を見込み、グリーンイノベーション(GI)基金事業で、このうち約125億円を助成する予定。同電池の特徴を生かした設置方法・施工方法や量産技術などを検証する。 【図解】ペロブスカイト太陽電池の仕組み 事業期間は5年間。実証事業ではフィルム型ペロブスカイト太陽電池の特徴である軽量性や柔軟性を生かし、大規模太陽光発電所(メガソーラー)ビルの壁面や体育館など耐荷重性が低い屋根への設置などを行う。さらに、基材に薄膜デバイスを印刷・形成し再度ロールに巻き取ることで大量生産を可能にする「ロール・ツー・ロール(R2R)」方式の生産技術を磨き、スループット(時間当たりの処理能力)や歩留まりの向上を図る。 斎藤健経産相はペロブスカイト太陽電池について、「技術開発から社会実装まで切れ目なく支援を行う」と強調。早期社会実装と日本の太陽光発電産業の競争力強化を目指す。