ろんは体格からして個性的で、平均よりも2倍大きいサイズだという。その大きさゆえ、猫あるあるの「枕を占領」する姿にもインパクトは抜群。だが大きな身体でも作者のためにちんまりとしたスペースを空けているのが愛らしく、ろんの優しさが感じられる。その他にも、引き取り初日から膝の上や布団で一緒に寝たがるほどに人が大好きなろんの姿に、驚きつつも癒されること間違いなしだ。 　作者は深い愛情を込めて、ろんの細かな表情や仕草をつぶさに描く。本作を読めば、猫と過ごす癒したっぷりの毎日を体感することができるだろう。猫好きや猫飼いはもちろん、猫のお迎えを検討している人にもオススメしたい1冊だ。

夜は猫といっしょ

（写真：ダ・ヴィンチWeb）

　TVアニメ化もされている大人気作『夜は猫といっしょ』はちょっぴり不思議な猫の生活や、のんびりと過ごす何気ない日々を描く。たくさんの猫あるあるが収録された、癒し系コミックエッセイだ。

　一人暮らしをする社会人・フータのもとに、ある日突然妹が猫を連れてやってくる。額の独特な模様を、スマホにQRコードと誤認されたことから「キュルガ」と名付けられた猫。作中では、キュルガの愛らしくも不思議な行動が多数紹介される。擦り寄ってくると思ったら結局何もしてこなかったり、どこにも見当たらないと思ったら突然現れたり…気ままで神秘的な行動は、猫を飼ったことがある人に共感できるものばかりだ。 　作者の実体験を基にしたエピソードは、猫飼いにとっては「あるある」の連続であり、猫初心者にも新鮮な驚きと笑顔を与えてくれるだろう。リアルな猫との日常に癒されたい方は、ぜひ読んでみてほしい。

世界一幸せな飼い主にしてくれた猫

（写真：ダ・ヴィンチWeb）

　猫と暮らす何気なくも幸せな日々にも、いつか必ず別れはやってくる。『世界一幸せな飼い主にしてくれた猫』は猫との出会いから別れまでの絆が描かれた物語。猫と暮らす中で感じる小さな幸せや日々の葛藤、別れの瞬間、そして新しい家族を迎えるまでの心の変化が丁寧に綴られている。