料理家 長谷川あかりさん伝授! おうち料理を“楽”にする新しい5つの基本
“みんなが思っているより料理って楽で楽しくできますよ”
今の私たちに必要なのは、栄養のバランスがとれていて、楽しくできるごはん作り。料理家 長谷川あかりさんに、おうち料理を“楽”にする5つの基本を教えていただきました。 【写真】長谷川あかりさんの“ご自愛ごはん”レシピをまとめてチェック! 「おうちごはんで大切なのは、食べるときも作るときも楽しくいられること。美味しさや栄養はもちろん、可愛く作れた!とか、体やお肌によさそう!という、『私が嬉しい』という実感が、料理を続ける原動力になるんです。今回紹介するレシピはすべて、作ってみればすごく簡単。ぜひ気楽にどうぞ!」
イメージよりもずっと簡単! おうち料理を“楽”する5つの基本
「一日に食材何種類は必須」とか、「メインおかずにサブおかず、さらに汁物を作りましょう」……なんて面倒はいっさいナシ。今の私たちに必要なのは、栄養のバランスがとれていて、楽しくできるごはん作り。この5つさえ押さえれば、もう安心です!
◆1.“めんどくさい”を減らす小テクをどんどん使おう 【包丁を使わない、だしもとらないで問題ナシ!】 ときには食品トレーの上で、キッチンバサミを使って肉を切ってもいい。“トマトの湯むき”を鍋の中でしたってOK。「だしも、忙しいときにとるのは面倒。それなら、かつお節を具材も兼ねてプラスすればいいだけ。“料理の常識”から外れても、美味しく作ることができるんです!」 ◆2.栄養バランス的にも炭水化物は必要! 【炭水化物を抜くと…むしろ太っちゃうかも?】 炭水化物=太る、のイメージを持つ人もまだ多いはず。管理栄養士の資格を持つ長谷川さんいわく「健康を保つにはP(タンパク質)、F(脂質)、C(炭水化物)がそれぞれ15%、25%、60%の割合になるのが理想。炭水化物を減らすとおかずを増やさないと満足できなくなり、結果、脂質が多くなる傾向が」
◆3.作るのは2品で充分 【おかずの品数=バランスがいい食事ではありません】 「仕事で遅く帰ってきて、それから何品も作るなんて私だってムリ!」と長谷川さん。「栄養バランスは、品数とは関係ありません。野菜と肉や魚、炭水化物がちゃんととれていれば、2品だけで問題ないんです。現代人は栄養過多な面があるので、あれもこれもと欲張らなくて大丈夫。疲れているときは、2品どころか1品でバランスをとってもいいんですよ」 【画像】「和風クラムチャウダー」と「セロリとベーコンのさっと炒め」+ごはん。一食分の栄養素はこれで充分 @BAILAで連載中の「ご自愛ごはん」でも基本のおかずは2品。アサリとベーコンでしっかりタンパク質摂取。セロリは葉から茎まで丸ごと使い、ビタミンたっぷりに仕上げる ◆4.食材数はしぼってOK! 【「今日はコレを食べる日!」と割り切って楽しんで】 料理で面倒なのは、皮をむく&切るなどのいわゆる“下ごしらえ”。扱う食材の数が多くなるほど手間がかかるから、数をしぼることで料理がグッと楽に。「栄養は一日でバランスをとると考えず、1週間単位でざっくり意識すれば充分。一日1種類ずつの野菜をたくさん食べるのもアリだと思います」 ◆5.レモンとミニトマトはもはや基本の調味料 【甘酸っぱくて爽やかで。“楽で楽しい”の強い味方】 長谷川さんのレシピによく登場する食材といえば、レモンとミニトマト。「レモンはひとしぼりするだけで、料理が一気に爽やかに。甘酸っぱいミニトマトは、火を入れれば濃厚なソース感覚で味わえます。簡単に味が決まる上に彩りもプラスされる、誰にとっても頼りになる存在なんです」 Lemon:清涼感ある酸味と香りで、料理の仕上がりを引き締める。ひと味足りないなら、まずレモン! Mini tomato:フレッシュな美味しさも、加熱してくずれた優しい味わいも、どう転んでもよしの万能感 ◇料理家 長谷川あかり(はせがわ あかり) 「なんでもない日を幸せにする、シンプルで豊かなごはん」をテーマに、バイラ世代にも刺さるレシピを発信。管理栄養士の視点で栄養バランスも◎。@BAILAでの連載に加えて次号からはBAILA本誌での連載も!X(@akari_hasegawa) 撮影/須藤敬一 スタイリスト/中里真理子 調理/長谷川あかり 取材・原文/福山雅美 ※BAILA2024年11月号掲載