「高齢者泣かせだ」「よく長蛇の列ができてる」との声も…。セブン、苦戦報道で「不親切なレジ」への批判が沸騰する背景
私もセブンをよく利用するのだが、この方法が導入されたときには、支払い方法を選択する画面で迷ってしまって、あたふたしてしまうことも多かった。それで手こずっていると、後ろのほうに列ができていて、焦る……なんてときも。 また、いつもの癖で「支払いは交通系ICで」と店員さんに言ってしまうことも多いのだが、そうすると、結局、店員さんが支払い方法を選択してくれて、私はいつも通りSuicaをピッとするだけ……なんてこともあって「一瞬、セルフレジっぽくなる意味、とは……?」となることもあった。
とはいえこの方式、考えようによっては、商品をスキャンするという、セルフレジで最もめんどくさい部分を店員がやり、逆に比較的簡単にできる支払いをセルフにしたレジでもある。 いわば、有人レジとセルフレジの「いいとこ取り」なのだ。支払いをしているときに店員がホットスナックを取りに行けたりもするし、店側から見れば合理的なシステムでもあるだろう。 ただ、このシステムへの人々の受け止めを見ていると、あまり評判がよろしくない。それどころか、セブン減益の理由をこれに紐づけて語る人もいるぐらいなのだ。
■高齢者が多いと、逆に長蛇の列を生む原因に? 例えば、X上では、こんなつぶやきが少なくない数確認できる。 「セブンのレジに慣れていない人が操作に手間取って長蛇の列……」 「レジがわからず、店員さんにキレてるおじいちゃんがいた」 機械操作が苦手な高齢者などが有人レジだと思ってそこへ行ったのに、結局うまく操作できずに戸惑ってしまう……なんてこともあるだろう。その結果、後ろには行列が生まれてしまって、背後からの無言の視線を感じあたふたする。あたふたするとさらに操作ができなくなってしまう。そんな悪循環を経験したり、見た人もいるのではないか。
DX化の進展に伴い、至る所でセルフレジが増えてきた。しかし、それぞれの売り場の現場を見ていると、特に高齢者を中心として、セルフレジを使いこなすのは難しいようである。 他店の例になるが、実際に私がフィールドワークをした話で説明しよう。とあるイトーヨーカドーでのことだ。イトーヨーカドーはDX化に力を入れていて、近年リニューアルした店舗ではセルフレジをたくさん導入し、有人レジのスペースを減らしている。