田中圭、『わたしの宝物』“托卵される”夫の結末知らず…「しんどそう」な作品にこそやりがい【インタビュー】
■演じる側も展開にヤキモキ「もう冬月!お前、もう出てくるなよ!」
オファーを受けた際にも「しんどそうと思った」という田中。「ただ、なにか考えさせ、ハッとさせ、心が揺らぐことも実は大事。今はなんの気なしに見ていて“何も残らないけど楽しかった!”という作品もいっぱいある。でも僕はどちらかというと、チクッと心に刺さったり、フックがかかるような、難しかったと感じる作品の方が好きなんです。この作品は何を伝えているのだろう、この作品を見て何を感じ取ればいいんだろう。そういう感想を持つことが僕自身は好きなんですよね。だから自分もそういう作品に関わりたいと思っています。お芝居としても、すごくやりがいのあるお仕事だなと思っています」と力を込めた。 気になるのは今後の展開。「(視聴者には)宏樹の味方になってほしいとは別に思わないですが多分味方になってくれると思います。宏樹がかわいそうなので(笑)。第1話だと『なんだ、こいつ!』『冬月のところいっちゃえ!』みたいなになっても全然おかしくないですが…5話、6話ぐらいになると『冬月!もう出てくるなよ!』と少し思いました。冬月、もういいよ~。もう!なにしてんだよ!2人(美羽と宏樹)がここからもう家族としてやり直そうとしてるのに!って(笑)」と田中自身もはがゆく感じているそう。 実は、現時点で田中は結末を知らない。「夫婦にはいろんな形があるので、この世界のあの2人がどういう決着をつけるのか、離れるのか、一緒になるのか、じゃあ栞ちゃんはどうなるのか…は気になります。でも、プロデューサーから栞ちゃんが“かわいそうだ”という見られ方は絶対にさせたくないというのを聞いていたので、確かになと。そういう点でもどうなるのかなと楽しみにしています」と期待をかける。 「“過ち”という言い方はあんまり好きではないですが、その言い方が1番しっくり来ると思うので、あえてその言葉を使いますが、ひとつ先に進んでしまえば、もう過去のこと。それを過ちにするのか、経験にするのか、逆に正解にするのか、きっかけにするのか、この先を生きようとする人たちが決めること。美羽が冬月との子どもを作ったということを、それぞれがどういう風に“過去”にするのか。多分、それぞれが違うとは思いますが栞ちゃんがいる上で、この先を生きていくみんながどう決着をつけるのか。視聴者のみなさんにも、最終的に、前を向くことはやっぱりいいよね、と思ってもらえるドラマになればいいなとは思います」と願っていた。