「夫と不倫女を引き離して」3万件の相談にのってきた“別れさせ屋”が語る、男と女のリアル実態
料金は、どのくらいの頻度で工作員を何人使うか、車や部屋を用意するかなどにより変わるが、経費と成功報酬を合わせて100万円くらいが目安。 「期間は実働が約3か月、別れさせた後によりを戻さないように監視するアフターフォローが2~3か月。トータルで半年くらいとお伝えしています」 週女読者の50~60代から多い依頼は、夫と不倫相手の別れさせ。代表例を紹介する。
中年不倫カップルの意外な出会い方
依頼主のAさん(55歳)は、結婚30年のパート主婦。夫(57歳)が家でスマホを離さずコソコソ電話するなど、怪しい行動が増えたと感じ、まずは、浮気調査を依頼。 「尾行してもしっぽを出さないので、“餌まき作戦”を決行。Aさんに“3日間実家に帰る”と嘘をついてもらい、夫を自由にさせる機会をつくりました」 すると、夫は女性と2人でカラオケに行き、そのあとラブホテルへ。不倫の証拠をつかんだうえで女性工作員が相手の50代女性に接触すると、出会いは某フリマアプリの「カラオケ友達募集」の掲示板と判明。 工作員がその女性に男性工作員を紹介していい仲にさせ、偶然を装い夫に2人のデートを目撃させると、関係に亀裂が入り、夫婦は元のさやに収まった。 「最近の傾向として、中高年はマッチングアプリに加え、Aさんの夫のようにアプリを通じてご近所友達をつくりたいという動機から不倫に陥る事例が増えています。例えば、とあるフリマアプリは同じ趣味の仲間を募集できるのですが、そこで知り合った同世代の異性に会ううちに恋愛感情が湧き、良からぬ関係に発展することも多い」 50~60代の母親からは、子どもと恋人を別れさせてほしいという依頼も多いという。 Bさん(60歳)は地方都市の開業医の妻。大学進学で東京に出た研修医の息子(26歳)から、配属先で知り合った20代前半の看護師の女性と同棲を始めたことを電話で聞かされる。将来は実家の病院を継ぐのだから、嫁は女性医師でなければと交際に猛反対すると、息子と連絡が取れなくなってしまった。そこでBさんは別れさせを依頼。 「カップルそれぞれに別の選択肢をつくると確実性が上がるので、彼女と息子さん両方に工作員をつけました」 そののち息子が彼女を振るかたちで、関係は自然消滅。Bさんは胸をなでおろした。 「親の過干渉の面もあるので、親御さんの中には相談しているうちに考えが整理され、依頼をあきらめる方も」