「お腹がすいて…眠れない」「小腹が減った」夜、寝る前に食べても体が喜ぶ意外な食べ物は|栄養士解説
寝る前にお腹が空いて眠れないこと、ありますよね。でも、しっかり食べると逆に眠りが浅くなったり、胃に負担がかかってしまったりします。そんなときに、消化がよくて体に優しい食べ物を選ぶのがポイントです。今回は、寝る前に食べても体に負担をかけず、リラックスできる食材を紹介します。 【写真】「お腹がすいて…眠れない」「小腹が減った」夜、寝る前に食べても体が喜ぶ意外な食べ物は ■寝る前に食べるなら、どんな食材がおすすめ? ■■消化がよいもの 寝る前は、とにかく消化に良い食べ物を選びましょう。寝る前にしっかりとした食事を摂ると、胃が働き続け、眠りが浅くなってしまいます。食べ物の消化は体にとって負担が大きい作業で、時間もかかります。ですので、胃腸に負担がかかりにくい食べ物を選ぶことで、体がしっかりと眠りに集中できるようにしましょう。また、寝る前の重たい食事は代謝が低下し、ダイエット中であればボディメイクの妨げにもなります。 ■■薄味なもの 濃い味の食べ物は、胃に負担がかかり、眠りが浅くなる原因になります。また、濃い味は喉を渇かせ、水分を多く摂取することで、睡眠が妨げられることもあります。なるべく薄味のものを選ぶことが重要です。 ■■リラックス効果のあるもの リラックス効果が期待できる食材を選ぶのも良いでしょう。GABAやトリプトファン、ビタミンB6、グリシンなどは、安眠に役立つ成分として知られています。 ■寝る前におすすめの食材3選 ■■白菜 白菜はほてりやのぼせ、胸やけを抑え、感情の高ぶりを鎮める効果があります。また、脾と胃の働きを高めてくれるため、消化を助けます。さらに、ストレスから体を守るビタミンCや、むくみ解消に役立つカリウムも豊富に含んでいます。 ■■豆製品 味噌や豆腐などの大豆製品には、トリプトファンというアミノ酸が豊富に含まれています。トリプトファンは、睡眠の質を高める効果があり、体内で生成できないため、食事から摂取する必要があります。また、トリプトファンは「幸せホルモン」と呼ばれるセロトニンの原料であり、セロトニンは「睡眠ホルモン」であるメラトニンの材料となります。メラトニンは、心地よい眠りを導入し、体内時計のリセットにも関与しています。 ■■きのこ きのこには、睡眠改善に効果があるGABAやオルニチンが含まれています。GABAは天然の多くの食品に存在するアミノ酸の一種で、脳内の興奮を鎮める作用があり、ストレスの緩和やリラックス効果が期待されます。また、体内に溜まった毒素が排出されることで、美肌効果も期待できます。オルニチンもアミノ酸の一種で、ストレスの軽減や翌朝の疲労感の軽減、睡眠の質の向上などに効果があるとされています。 ■寝る前におすすめの小腹対策レシピ ■■白菜の簡単豆乳スープ 寝る前にぴったりの優しい味わいのスープです。薄味ですが、白菜と豆乳のほんのりとした甘さと、しいたけの旨味、お味噌の風味がアクセントとなり、心と体をリラックスさせてくれます。材料もシンプルで、4つだけで簡単に作れます。 【材料】2人分 白菜 1/8株 しいたけ 3枚 豆乳 1カップ 味噌 大さじ1 【作り方】 1.白菜をざく切りにし、しいたけは石づきを取り除いて薄切りにします。 2.鍋に白菜、しいたけ、豆乳を入れて中火にかけます。 3.白菜としいたけがしんなりしたら火を止め、味噌を加えて溶かします。 4. 器に盛り付けて完成です。 【参考文献】 文部科学省,日本食品標準成分表2020年版(八訂) ライター/亘美鈴(管理栄養士)
亘美玲