工場が被災…能登半島地震を生き延びたキノコ 「奇跡のぶなしめじ」を石川県穴水町の住民に無料で振る舞う
能登半島地震を生き延びたキノコです。長野県飯綱町のキノコ生産会社は被災した能登工場で生き残ったものを「奇跡のぶなしめじ」と名付けて販売してきました。10月8日は工場のある石川県穴水町の住民に無料で振る舞いました。 【動画で見る】工場が被災…能登半島地震を生き延びたキノコ 「奇跡のぶなしめじ」を石川県穴水町の住民に無料で振る舞う 鉄板で調理される焼きそば。メインの具材は「キノコ」です。石川県穴水町の住民に提供されました。 一方、こちらでは詰め放題もー。 穴水町の住民: 「友達にあげようかなと思って」 このキノコは「奇跡のぶなしめじ」。能登半島地震を生き延びて商品化したものです。飯綱町のキノコ生産会社「ミスズライフ」は8日、能登工場のある穴水町で「ふるまう会」を開きました。 ミスズライフ・平松壱晟さん: 「ふるまって皆さんに笑顔を届けられればと思って」 2024年1月1日ー。 元日に発生した能登半島地震。ミスズライフの能登工場(穴水町)も被災しました。ブナシメジを培養・生育する瓶およそ280万本が散乱するなどの被害があり、生産がストップしました。 ただ、120万本は「菌糸」が生きていました。 ミスズライフ生産本部・小林光一本部長: 「震災を耐え抜いたとその中でもキノコは生きていましたと。何か被災した皆さんに少しでも力になったり、励みになればいいなと」
その後、「復活プロジェクト」を立ち上げ、生き残った菌糸を飯綱工場に持ち帰り培養を進めました。 すると長期培養で大きくなり、うまみ成分であるグルタミン酸やアラニンも通常の1.5倍含まれていることが分かりました。 ミスズライフ生産本部・小林光一本部長: 「うまいです!」 震災を生き延び、さらにうまみも増しました。 「奇跡のぶなしめじ」と名付けて売り出すことを決めました。 これまで東京のスーパーなどで販売してきましたが、「穴水町の住民にも味わってもらいたい」と10月8日、無料で振る舞うことにしました。 奇跡のぶなしめじ焼きそばを提供―。 詰め放題には多くの住民がー。 地元住民: 「炒め物だとか卵とじだとかで食べる」 「遠くから来てもらって、無料で提供してもらえること、本当に感謝している。うちのばあちゃんと楽しんで食べようと思う」 ミスズライフ・平松壱晟さん: 「皆さんの協力があって、このようにブナシメジを提供できて、皆さんの笑顔を見られるのは奇跡だと思うので、(商品の)名前の通りだなと思う」 「奇跡のぶなしめじ」は66トンを生産し全て出荷したということです。売上げの一部は義援金として被災地に寄付します。
長野放送