香港新怪物が歴史を変えるか?カーインライジング〝参戦表明〟の「芝の世界最高賞金レース」豪GⅠは今年大注目の一戦!
【TPC秋山響の海外競馬解析】今年楽しみにしているのは香港のニュースターであるカーインライジング(セン4=父シャムエクスプレス、D・ヘイズ厩舎)の走りだ。 同馬は昨年2月から続く連勝を“8”に伸ばして、暮れのGⅠ香港スプリント(芝1200メートル)に優勝。率直に言って、3馬身1/4差&シャティン競馬場・芝1200メートルのコースレコードを最後流して17年ぶりに更新した2走前のGⅡジョッキークラブスプリントと比べれば見劣りする内容ではあった。しかし、これは不利な外枠、出遅れ、そして「馬体を併せてきたビクターザウィナーを気にしてリラックスすることができなかった」(鞍上のZ・パートン騎手)という三重苦があってのもの。それでも勝ってしまうあたりが、この馬の非凡さだ。 気になる今後は1月19日のGⅠセンテナリースプリントC(シャティン競馬場・芝1200メートル)が最初のターゲット。その後は距離を延ばし1月31日の香港クラシックマイル(シャティン競馬場・芝1600メートル=4歳クラシックシリーズ全3戦の初戦)に向かう可能性もあり、まずはここが大きな分かれ道になりそうだが、個人的に大いに楽しみにしているのは陣営がすでに言及している、10月の芝世界最高賞金レース・GⅠジエベレスト(総賞金2000万豪ドル=約20億円、豪ランドウィック競馬場・芝1200メートル)への挑戦。 オーストラリアは香港に負けず劣らずの短距離王国で、これまで8回の歴史でオーストラリア調教馬以外が制したことは一度もないが(そもそも参戦自体がごくまれ)この馬なら新たな歴史をつくってくれそう。大きな期待を持って今年のキャンペーンを見守りたい。
東スポ競馬編集部