クアルコム、自動車産業における「自動化」でリーダーに躍進
クアルコムの自動車関連売上は、今年の第2四半期で前年同期比87%増加し、エヌビディアやMobileye(モービルアイ)といった競合を大きく上回った。クアルコムは今年初め、自動車関連の契約見込み額を450億ドル(約6兆6700億円)と見積もっており、これは前年の2倍に達している。 クアルコムの自動車分野での取り組みは、同社の成長と多角化戦略において重要な役割を果たしている。自動車技術には、車載インフォテインメントシステム、先進運転支援システム(ADAS)、およびソフトウェア定義型車両(SDV)への移行を支援する他のシステムが含まれる。クアルコムによると、主要な自動車OEMのほぼすべてがSnapdragon(スナップドラゴン)プラットフォームとデジタルシャーシ戦略を採用しているという。これを証明するように、クアルコムは2024年度に発売された115以上の車両モデルに自社技術を提供している。昨年発表された2つの大きな成果として、メルセデス・ベンツとBMW向けのインフォテインメントシステム採用が挙げられる。 最近、クアルコムのプロダクトマネジメント担当副社長ラクシュミ・リヤプディに、自動車業界大手のニーズにどう対応しているかについて話を聞いた。自動車用半導体市場は2030年までに1000億ドル(約14兆8300億円)規模に達すると同社は見込んでいる。エッジAIやオンデバイス推論処理に注力するクアルコムは、急成長する自動車セグメントで成功するための有利な立場にある。 「AIの自動車分野への統合は、運転のあり方を革新し、安全性、効率そして運転体験全体を向上させています」とラクシュミは述べた。「クアルコムの最先端AI技術(エッジAI)は、この変革の最前線にあり、車両がよりスマートで接続性の高いものとなり、状況に応じたリアルタイムの判断を下すことで、性能と安全性の向上を実現しています」