〔東京外為〕ドル、153円台前半=実需の買いで上昇(11日正午)
11日午前の東京外国為替市場のドルの対円相場(気配値)は、国内輸入企業による実需のドル買い・円売りが入り、1ドル=153円台前半に上昇した。正午現在は153円38~39銭と前週末(午後5時、152円63~64銭)比75銭のドル高・円安。 前週末の海外市場では、欧州時間は株安で152円10銭台まで下落した後、米長期金利の持ち直しを受け、152円50銭近辺に浮上。米国時間の序盤は買いが先行し、152円80銭台まで水準を切り上げた。ただ、中盤は伸び悩み、おおむね152円30~80銭台で推移。終盤はベテランズデーに伴った連休を前に様子見姿勢が広がり、152円40銭前後で一進一退となった。 週明けの東京は、早朝に国内輸入企業による実需のドル買い・円売りが優勢となった後、午前9時すぎに153円10銭近辺に値を上げた。10月の日銀金融政策決定会合「主な意見」で、政策金利の引き上げについて「時間をかけて慎重に行う」との姿勢が示され、日米金利差を意識したドル買い・円売りの動きが強まった。その後もドル買いが膨らみ、昼前には一時153円40銭台まで上値を切り上げた。 午後は、特段の材料を欠く中、「152円台後半から153円台前半のレンジで推移する」(大手証券)もよう。市場からは「トランプトレードが一段落して、目先は調整局面が続くだろう」(大手邦銀)との声が聞かれた。 ユーロは朝方に比べ、対円、対ドルで上昇。正午現在、1ユーロ=164円47~48銭(前週末午後5時、164円53~54銭)、対ドルでは1.0722~1.0722ドル(同1.0779~0779ドル)。