57歳、松本明子さんが“実家の片づけ”を経験して気がついたこと。手放す勇気を持てるコツ
●喪失するのではなく、新たなものとしてよみがえらせる
そしてこのとき勉強になったのが、「ものが多いって考えもの」ということ。 どうしてももったいないという基準で捨てられなくなっていますが、残された人にとっては何が大切なものなのか判断しづらく迷惑だったりするんですよ。 そこで改めて、“手放す勇気”の必要性を感じました。私自身、意外と割り切ってものを捨てられるタイプではないので、ものを手放すときには“今あるものを何かに変化させて新しい思い出をつくる”のが一番。喪失するのではなく、新たなものとしてよみがえらせることが罪悪感のないいい方法なんだと思います。 子どもがいる家庭で困ってしまうのが学生服。卒業したら着ることはないのに、思い出が詰まっているから捨てることもできないと思う親御さんも多いはず。 ちなみにわが家では、息子の制服のなかでもセーターやワイシャツなどは私の普段着として活躍していますが(笑)、それ以外は処理に困った記憶があります。 そんな声を反映してか、最近は卒業生の制服を預かり、新入生がそこで買うことができる学生服のリユース団体があるとのこと。これは本当に素晴らしい! 処分に困っていた人はもちろん、新入生にとっても格安で制服を手に入れることができるので、WinWinの関係です。 家計を抑えたい人を助ける、幸せのリサイクル。もっと広がっていけばいいなと思います。 “もったいない”という思いだけで、使わないものをストックしておくのは、ある意味“もったいない”こと。手放す勇気を持ち、取捨選択していくと、誰かの節約を助けることがあると思います。 松本明子さんの著書『この道40年あるもので工夫する松本流ケチ道生活』(アスコム刊)では、ほかにもさまざまな“ケチ活”テクニックを紹介しています。ぜひチェックしてみてください。
ESSEonline編集部