インテル株急伸、1株利益見通しが市場予想上回る-楽観論広がる
(ブルームバーグ): 米インテルが10月31日に示した10-12月(第4四半期)の売上高見通しは市場予想をわずかに上回った。これを受け、失った市場シェアを一部回復できるのではないかとの楽観的見方が広がり、株価は時価外取引で一時12.9%高となった。
発表資料によると、10-12月期売上高は133億-143億ドル(約2兆200億-2兆1700億円)の見通し。アナリスト予想平均は136億ドルだった。1株利益は12セントを見込む。市場予想は6セント。
かつてコンピューター用半導体業界のリーダーだったインテルは現在、事業てこ入れ計画向けの資金確保で手元資金温存に取り組んでいる。この計画についてパット・ゲルシンガー最高経営責任者(CEO)は、企業史上「最も大胆な再建プラン」だとブルームバーグとのインタビューで語った。
7-9月(第3四半期)には人員カットを発表し、支出削減を実施したほか、株主への配当支払いを停止した。ゲルシンガーCEOは今後、顧客からの新規受注獲得で資金流出を埋め合わせできることを示す必要がある。
かつて世界最大のチップメーカーとして投資家の人気を集めていた同社の凋落ぶりは、人工知能(AI)ハードウエアを選好する半導体業界の大きな変化を浮き彫りにしている。企業はAIアクセラレーターチップを搭載したコンピューターに投資しているが、この分野にインテルの製品はほとんど進出していない。顧客はエヌビディアに流れている。
インテルの7-9月期決算では粗利益率が15%だった。ピーク時には通常、60%を大きく上回っていた。
一部項目を除いた1株損益は46セントの赤字、売上高は6%減の133億ドルだった。売上高は、7-9月期としてこの10年余りで最低の水準となったが、自社予想は上回ったとゲルシンガーCEOは指摘した。アナリスト予想平均は1株損益が3セントの赤字、売上高は130億ドルだった。
原題:Intel Surges After Results Spark Optimism Over Turnaround Effort(抜粋)
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Ian King