「マーケティングが浸透していない業界で、どう成果を出すか」物流施設を開発・運営する日本GLPのマーケ担当が語る挑戦
日本GLPの場合は1件の受注額が数十億円にのぼるケースもある。物流施設は床面積が広く、数ヵ年の契約になるためだ。だからこそ、デジタルで広くマーケティングをするのではなく、1件の契約をしっかりと獲得することが重要になる。2023年にはウェビナー参加のみで受注したケースがあったため、24年はウェビナーを年間100本実施し、さらに強化していくという。
■ [ルール4] セールスやプロダクト担当とつかず離れずの距離を保つ さまざまな会社で働いてきた黒木氏に、マーケターとして大事にしてきたことを聞いた。 ┌────────── セールスやプロダクトに寄りすぎず、俯瞰の視点をもつことです。ただ、俯瞰しすぎて距離が遠いと、同じチームメンバーにはなれません。誰とも深く交わりすぎず、でもみんなを味方にできるような位置づけを目指しています(黒木氏) └────────── マーケターがセールスと同じマインドセットになると、売りたいものをどうよく見せるかというプロダクトアウトの視点にどうしてもなってしまう。ある程度、俯瞰の視点をもつことで「この文言に、ユーザーは本当にグッとくるのか?」「この言葉は社内用語じゃないか?」といった疑問がもてるのだという。
┌────────── つかず離れずの距離感は今でも難しいと思っていて、マーケターの永遠の課題なのかもしれません。若手のマーケターが『営業がフィードバックをくれない』と言っているのをよく聞くことがあります。 マーケは100件のリードからの受注が1件から2件に増えたら正解(1/100→50/1)だと思いたい。でも、営業は受注できるリードの98件が外れと思ってしまうから、結果に満足しません。こうしたギャップはどうしても起こるものだと認識できれば、マーケターは不要な孤独を感じなくなると思っています。GLPの営業は非常にレベルが高いので、そういう意味では私は環境に恵まれています(黒木氏) └──────────