「マーケティングが浸透していない業界で、どう成果を出すか」物流施設を開発・運営する日本GLPのマーケ担当が語る挑戦
┌────────── やらない選択をすることは簡単ですが、やらない理由を探すのがいやなんです。だから、ちょっと腹黒いですが、失敗してもなんとかなるよう、これまで勤めていた会社は円満に退職しています(笑)。背水の陣を敷いての挑戦はリスクが高いですが、失敗したときになんとかなると考えておけば挑戦はいつでもできます(黒木氏) └──────────
「デジタルで広く狙う」が通じない業界
■ [ルール3] BtoBマーケはデジタルから考えない。まずはアナログから 黒木氏は現在、自社の物流施設にテナントとして入る企業向けのBtoBマーケティングを行っている。どのようなマーケティング活動を行っているのだろうか。 ┌────────── 物流業界はデジタル化が特に遅れている業界です。そもそも、デジタルを検討する前に、業界のキーマンにつながる接点(人脈)がないかを考えるべきです。 一番キーマンに接触できる機会が、実は年に数回しかない物流関連のリアルイベントなんです。非常にアナログな話ですが、イベントの出展は立地が命です。何度か出展しブースの設営やどんなパートナーと組むかなど試しましたが、入口近くで立地がよく出展料が高いブースに出せるかが勝負です。マーケターがいかに出展予算を社内で獲得できるかが成果を決めます(黒木氏) └────────── イベント出展のほかに、自社の物流施設に入居するテナント同士をマッチングする自社イベントも開催。単なる不動産業という枠組みを一歩超えた施策を実施し、日本GLPが運営する施設に入居することの価値を高めている。実際にテナント同士で新しいビジネス(共創)が生まれてきているという。また、最近では自社ウェビナーを活発に行っているという。 ┌────────── 物流施設は高速道路のインター近くにあるので、鉄道などでは非常に行きにくく、現地で内覧会をしてもなかなか来てもらえません。そのため、施設を体感できるようなオンラインのウェビナーを行っています。物流業界の方たちは朝が早いので、朝7時から開催したこともあります(黒木氏) └──────────