東京みやげを求め、都電途中下車の旅。「都電もなか」の老舗で見つけた、可愛すぎる名和菓子たち
箱を開けるともなかも窓や扉まである都電のかたち。かわいくて食べるのがもったいないですが、パクッといきましょう。
さくさくの香ばしいもなかに、北海道道産小豆で作られたつぶし餡の程良い甘さに癒やされます。さらに白玉粉のもちもちの求肥も入っていてお腹も大満足。
デフォルメされた車輌がかわいい「どら焼」もおすすめ!
もっと都電にちなんだお菓子をご希望の人には、都電の焼き印が可愛い「どら焼」はいかがでしょう。つぶ餡を包む、やわらかく口の中でとろけるような皮。仄かなはちみつの味がやさしく、つぶ餡の甘さを引き立ててくれます。
王子の伝承を思い出させる「王子の狐」
梶原駅の2駅隣にあるのが王子駅です。王子にある王子稲荷神社は、落語「王子の狐」のゆかりの場所。また、大晦日に狐たちが王子の榎(現在、装束稲荷の場所にある)で、衣服を正して王子稲荷へお詣りしたという話が残っています。歌川広重は名所江戸百景に伝承の狐火を描き、現代では狐の行列イベントが開催されるほど、王子は狐とご縁が深い場所なのです。 明美の「王子の狐」は、耳元に可愛いかんざしがちょこん。かんざしは季節毎に変わるそうです。
薯蕷(じょうよ)まんじゅうで山芋が入っているため、皮がしっとりもちもち。さらりとしたこし餡の甘さは、お茶請けにぴったりです。
都電に乗れば、古き良き風情と新しさが混ざり合う街並みを巡ることができます。30ある都電荒川線の停留所から気ままに途中下車の旅をすれば、新たな出会いがあるかもしれません。ぶらり旅のお供やお土産には、ぜひ都電や狐を模したお菓子をどうぞ。
● SHOP INFO 都電もなか本舗 菓匠 明美 住:東京都北区堀船3-30-12 営:10:00~18:00 休:月曜(祝日は営業・振替休業あり)
撮影・文◎乃々