立憲、維新、国民民主…野党3党の「微妙に複雑な関係」で最も得する意外な人物、勢いは国民民主にあるが
■国民民主に”白旗”をあげてしまった立憲 12月7日の関係では、小川氏は立憲と国民民主の支持率逆転の理由についてこうも述べた。 「昔、維新に抜かれていたことがあった。あえて要因を問われれば、想像だが、これだけ『103万円の壁』が注目を浴び、そして世間の後押しを受けた状態で、その旗を振っているわけだから、支持と期待が集まるのは当然だ」 要するに、国民民主に事実上の“白旗”を挙げたのだ。そして立憲は、異なる方向で存在感を示そうとした。この日に成立した補正予算に能登半島の支援1000億円の追加などを入れ込むことに成功し、28年振りの「補正の修正」を実現。しかし、最終的に立憲は採決には反対した。
「私は賛成してもいいと思っていた。補正予算は政権の方針を表す本予算とは異なるし、与党は我々の修正を飲んでくれた。今はもう、なんでも反対すればいい時代ではない」。ある立憲民主党の議員はこう述べたが、代表の野田氏は20日の会見でこう発言している。 「それ(政党支持率で国民民主党に負けたこと)は残念だ。よく我々も分析して、対応を考えなければならない。とはいいながら、やっていること自体は間違いない。国会という我々の職場で、きちっと成果を出していくことによって、政党に対する信頼感が出てくると思う」
「なんでも反対」なら55年体制の社会党の姿勢となんら変わりがない。何よりも野田氏の発言は表層的で、自身が率いた民主党政権がなぜ失敗したのかという反省が見えてこない。 一方で、玉木氏や前原氏はしたたかだ。とりわけ玉木氏は、11月11日に写真週刊誌に女性問題をすっぱ抜かれて、3月3日まで「党役職停止処分」中の身上にもかかわらず、動画やBSの番組に積極的に出演し、Xにも頻繁に投稿している。その目立ちぶりは代表時代に勝るとも劣らず、「これでは何のための『役職停止』なのか」との呆れた声が聞こえるほどだ。